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091 - 必要悪 - 侑 李side ページ44

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- 侑 李side



涼介は引き続き、戸ヶ崎の動向を探る為に張り込みに戻るらしい。



次会えるのはいつだろ…
大貴と同じく裏社会の人だからなぁ。



しかもあの抜群のルックスと、21歳という若さで組織の幹部に抜擢されたもんだから、その世界で知らない人は少ないとか…



まぁそんな人間は、至極当然警察にも行動を注視されるから、うちの探偵事務所に頻繁に出入りされると迷惑なんだ。



基本的に、涼介との連絡は電話かメール。



ここへの出入りは必要最低限にしてね、っていつもお願いしてる。



そういう意味で、大貴がうちに住み着いちゃってるのは大問題なんだけど、あの人は一人暮らしさせるのは危険だし、仕事の都合上傍にいないとなにかと不便だからここで『かくまってる』状態。



本当は1番関わっていたらまずいんだけどね。



大貴は、関東圏で幅を利かせている暴力団 “柳城(やなしろ)組” の…若頭。



次期組長だから。




**




柳城組…
昔は組長の地元から慕われる友好的で穏やかな組だったらしい。



そういう裏の世界を知らない一般人にとっては、『暴力団』ってだけで関わり合いにはなりたくないものだし、淘汰されるべき存在だと思うから、友好的かどうかなんて関係無いけどね。



昔から地主や会社経営者との繋がりが濃かった柳城組。 大貴の祖父にあたる二代前の組長は、政府にも人脈を持っている人格者だったらしい。



裏に政府というバックがついていたからこそ『柳城組』というネームバリューによって、他の暴力団や悪意のある人間からの嫌がらせから、地域住民を守る機能を平和的に果たしていた。



いわゆる、用心棒のような存在だった。



『必要悪』という言葉が世の中にはある。



社会の道徳やルールに反する悪の存在でも、それが無くなることにより、かえって社会に不利益・不幸が発生してしまう場合に、存在を肯定される存在のことだ。



ここでいうところの『悪の存在』が、柳城組。



一部の不良グループが犯罪を犯し辛くなるように、暴力的で危険な力を持った大悪党(暴力団)が目を光らせている…という構図なんだ。



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もちもち(プロフ) - せりかさん» コメント頂けてると思わず御返事遅くなりすみません; わわ…せりかさん!だだ…だ大ファンです…!信じられない…有難う御座います!!(T-T) (2020年3月4日 12時) (レス) id: e672c225a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりか(プロフ) - こんにちは、初めまして。私は他の方のお話をあまり読まない方なのですが、もちもちさんのお話は文章が綺麗で楽しく読ませて頂いてますー!続き待ってますね。(^^) (2020年2月8日 15時) (レス) id: 02a6a09f83 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもち | 作成日時:2020年1月17日 23時

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