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087 - 緊張による焦り ページ40

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「えっ! ごご…ごめん! すぐにお店出るね」


大貴「あ、いや…俺が悪いから……まだ店の中にいるなら入ろうかな」


「あ、今お会計済ませてるとこだからすぐ出るよ!」



通話はそのままで、気に入ったアロマボディクリームとリップを買って、急ぎ足で店から出て辺りを見回した。



店から少し外れた通路で大貴くんが立っているのが見えて胸が更に高鳴る。



店内の鏡かガラスで外見チェックしとけば良かった…と内心反省しつつ、彼に駆け寄った。



「ごめん、待たせちゃって……」


大貴「いや、俺の方こそ……今回も待たせちゃったな」



なんだかデートみたい…



そう思うと嬉しくて、顔が熱くなってきたから俯いた。



大貴「お腹空いた? 何食べたい?」


「えっ……大貴くんの好きなもので良いよ」



緊張しててあんまり食べ物を味わう余裕が無い…というのが本音。



食べ方汚いと思われて無いかな…とか、食べるスピードは早過ぎず遅過ぎず… って意識するとたどたどしくなっちゃうんだよね。



どちらともなく、下りのエスカレーターの方へ歩き出した。



会話が一旦途切れて、私の顔をじっと見ていた大貴くんとふいに目が合った。



さっきからどきどきしてるのに、更に顔に熱が集まって胸の鼓動が早くなる。



大貴「……じゃあどうしよっかな」



幸い、私が赤面してるのに気が付いていない様子で、ふわふわの茶色がかった髪を撫でて、斜め上を見上げながら思考を巡らせる大貴くん。



彼の視線が私から外れると、チャンス…とばかりに彼のことをまじまじ見てしまう。



かっこいい…



周りの人からカップルに見られているとしたら、私は不釣り合いに思われてないだろうか…



大貴「まずいな……さっき仕事で喫茶店にいたから全然思い浮かばねぇわ」



下調べすれば良かったなぁ、ってぼやく彼は下りのエスカレーターに先に乗って、困ったように笑った。



希望がない女って、逆に面倒くさいかな?



「あ、えっとね、そしたら〜…」



何か食べたいものを言わねば…



そのことにばかり意識がいって、足元のエスカレーターを全く見ていなかった。



パンプスのヒールが段差の端っこにくるような形でエスカレーターに乗ってしまったらしく…



下に下がっていき徐々に段差が出来るエスカレーター。



かかと以外が宙に浮いて…



「わっ…わぁっ!!」

大貴「ちょ〜っ…!」



重心が前に傾いて目の前にいた大貴くんの方へ倒れ込んだ。



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もちもち(プロフ) - せりかさん» コメント頂けてると思わず御返事遅くなりすみません; わわ…せりかさん!だだ…だ大ファンです…!信じられない…有難う御座います!!(T-T) (2020年3月4日 12時) (レス) id: e672c225a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりか(プロフ) - こんにちは、初めまして。私は他の方のお話をあまり読まない方なのですが、もちもちさんのお話は文章が綺麗で楽しく読ませて頂いてますー!続き待ってますね。(^^) (2020年2月8日 15時) (レス) id: 02a6a09f83 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもち | 作成日時:2020年1月17日 23時

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