始まりを君に 2nd - Daiki.A

053 - お友達として ページ5

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〜♪



スマホが振動する度、大貴くんからのメッセージかと思ってついつい見ちゃうこともあったけど、なんとか今日やるべきことはやった。



企業分析、面接対策、サボりがちな筆記試験の勉強。



早く就職先決まるといいな…
自分次第なんだけど。



地元駅の周辺だと知り合いに会うかもしれないから… という理由で少し離れた場所で待ち合わせすることになってる。



今日2人で会うことは、侑 李くん達には内緒にして欲しい、って大貴くんにお願いされた。



なので、私もゆずには言わないでおいた。 あの2人は妙に仲良しみたいだから。



サービスを辞めた、って言ってたけどゆずは今後も個人的に会うのかな。



短大からの帰り道、事務所の前を通ってみたけど、今日も電気は点いていなかった。



事務所の存在を知ってからというもの、私は学校に行った帰り道は必ずその場所の前を通るようになった。



でも、人がいる気配を感じたことが一度もない。 常に新規の依頼を受け付けてるわけじゃないのかも。 探偵業って特殊だからよく分からないな。



それこそ漫画とかドラマのイメージしかない。



そんなことを考えているうちに、大貴くんと待ち合わせをしている新宿駅に到着。



ゴールデンウィークだからか、夕方の駅構内は大混雑。 キャリーケースを押してる人や大きなリュックを背負った家族連れも多くて、大型連休感が漂う。



〜♪

大貴ごめん。 色々あって30分くらい遅れる。



現在の時刻は17時50分。



A大丈夫だよ。 ゆっくりでだいじょぶだから気をつけてきてね。



駅に直結してる商業施設で時間を潰すことにした。



就活で頭をフル回転させてたからかな……お腹空いちゃった。



カフェの前を通り過ぎるとシナモンみたいな甘い香りの誘惑があったけど、グッと我慢。



これから好きな人とご飯食べるんだもん…



どんなこと話そうかなぁ。
最近の話題だとやっぱり就活のことになっちゃうけど、内定まだ貰ってないとは言いづらい。



大貴くんはなんで私と会ってくれるんだろう。



女の子に困ってるとは思えない。



そういえば彼女いるのかな…



私からの連絡待ってた、って言ってくれたけど、今日は彼氏ごっこじゃなくて、お友達として……会うんだよね。



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