雲の切れ間から After Story - Daiki.A

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ウトウトしながら部屋着の前ボタンを留めて、布団のどこかにあるはずの自分の下着を手で探る。



………見つからない。



仕方なくベッドから降りて布団をどけたらあった。 立ち上がったことでまたドロッ て出てくる感覚。



おりものシート当てないと下着が汚れちゃう。



トイレの棚にシートを取りに行ったり、さっき床に落ちた婦人体温計を枕元に戻して、月経管理アプリを起動してメモを付けて……

もう色気もへったくれもない。









大貴「明日は早いの…？」



いつのまにかトレーナー着て、ハーフパンツ履いて、ベッド脇でスマホを触ってる大貴。



明日って言うけど、
もうとっくに日付変わってるからね。



「んー…あと3時間したら起きなきゃいけない」


大貴「そっか……ごめん、嫌がってたのに」



気まずそうに頭を掻きながらベッドに横になった。 私も続いてベッドに入る。



ちゃんと起きれるかな…



なんて不安を感じつつ横にいる大貴に顔を向けると、おやすみ、って軽く触れるだけのキスをしてくれた。










ーー












(「赤ちゃん出来たらどうするの…？」)



避妊をしなくなったのは、つい最近のこと。



結婚は認められなくても…
妊娠は既成事実になる。

認める、認めないっていう次元じゃない。



デキちゃったらデキたで…産むしかないから。



子供作ろっか、って直接話をしたわけじゃない。



大貴が……
ゴム着けなくていい？ って突然言い出した。



ほぼ直接言ってるようなものだけど。



職場の先輩の話だと、特に男女共に問題無ければ、普通に夜の生活をしていれば半年で7、8割の人は妊娠するんだって。



(大貴「どうするもなにも……」)



起き上がって私の顔を覗き込む。



視界には白い天井と、大好きな彼の姿。












(大貴「子供出来たら、俺と結婚して」)














そんなこと、許されるのかな。



どうするつもりなんだろ。



事務所側から結婚が許される時期まで隠す？
無理だよね。



でも、突然の提案に少し錯乱していた私は、



(「うん……いいよ」)



倫理観なんてものはどうでもよくなってて……



ただただ…



彼とずっと一緒にいる方法を求めていた。



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