B-31 ページ10
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侑 李「……どしたの、さっきから」
午後、授業と授業の間の休憩時間。
賑やかな教室で私は涼介達と話をしていた。
怪訝な顔して私を見てるちーちゃん、涼介も私のことを凝視してる。
「へ?」
侑 李「なんかさ、手の匂いすっごい嗅いでない?」
涼介「分かった。 昼食ったパンの匂いが付いてんだろ?」
それか! って納得するちーちゃん。
「そんなわけないでしょ! ……ほら、いい香りでしょ?」
両手を広げて2人の方に突き出すと、2人仲良く首を伸ばして、私の手についたハンドクリームの香りをクンクン嗅いでる。
その様子が犬みたいでなんだか可愛くて……
笑いそうになるのを必死でこらえた。
侑 李「あ、ほんとだいい香り」
涼介「なんだこれ、変な匂い」
……感想はバラバラだった。
「ハンドクリーム。いい香りで幸せなんだ〜」
お兄ちゃんから貰った……とは言えない。 涼介は付き合ってることまで知らないし、どっちにしろ気持ち悪がるだろうから。
髪を触るたび、目を擦ったりして顔を触るたび……香りを感じて幸せな気分になる。
私の為にこれを選んでくれたんだ、って思うだけで幸せ。
「ふふっ……」
涼介「うわっ見た?知 念」
侑 李「………」
勘の鋭いちーちゃんは何か察したらしくて、いつもの呆れ顔。 涼介は眉をひそめて怪しんでる。
チャイムが鳴ったので2人を無視して自分の席に戻った。
ーー
穂花「部活休み? 一緒に帰ろ!」
「あっ……ごめん、今日委員会の当番だ」
都合がつかなくなった子の代わりに当番やることになったんだよね……
穂花「え〜……じゃあ本読んで待ってる!」
部活やバイトがある男子達と別れて、穂花と図書室に向かった。
穂花「明日終業式だね。 試験終わってからあっという間〜」
冬休み入ったらクリスマスだぁ〜♪ ってご機嫌の穂花。
嬉しくてぴょんぴょん跳ねる可愛い親友の耳にさっきから光りながら揺れてるのは…
「可愛いね、そのピアス」
穂花「あ……でしょ? 侑 李がくれたの」
好きな人からのプレゼントってこんなに嬉しいものなんだ、って今なら分かる。
図書室の扉を開けた瞬間、時間がピタッて止まったような感覚になった。
大貴「あれ……? 今日当番だったんだ」
お兄ちゃんと……その隣に、
実優「あっ……伝えてなかった。
今日当番一緒なの」
実優先輩がいた。
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もちもち(プロフ) - けいとるさん» ありがとうございます!大ちゃんがカッコいいと言って頂けてとても嬉しいです。分岐も楽しんで頂けて幸せです。この先もお楽しみ頂けるよう頑張ります^ ^ (2019年11月20日 22時) (レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 知念ちゃんの方も読んでます!自分で選べるっていうのが楽しいです!これからも頑張ってください! (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - はじめまして!この作品とても好きで大ちゃんもカッコイイです! (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年11月15日 22時