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「信じたいよ……でもね……
どんなに信じても……苦しくなるから、」
ほんとは信じたいよ。
私のこと、好きって言ってくれたことも。
キスする時や肌に触れる時のあの優しい瞳は作り物じゃない、って信じたい。
お兄ちゃんの1番になりたい。
でもね、それで今まで何回も苦しい思いしてきたの。
「もう……嫌になっちゃった」
大貴「A……」
「信じて、って言うなら不安になるようなことしないでよ。
……お兄ちゃんが何考えてんのか分かんない」
大貴「…………」
涙できっと私の顔はぐちゃぐちゃ。 情けなくて顔を手で覆った。
可愛いニット帽を被ってた実優先輩と比べると、今の私は汚い顔と格好をしてるだろうな。
「信じたいのに不安になる……
すごく………好きだから」
大貴「っ…………ごめん」
お兄ちゃんの声が近くに感じた。
ふわっ、て顔の辺りに風が通って、全身が温かい何かに包まれる。
覆っていた手を離して自分の身体に目を向けたら、温かいコートに包まれていた。
背中から包み込むように自分のコートをかけてくれたお兄ちゃんが目の前にいた。
大貴「俺……かっこつけてばっかりでかっこ悪いな」
私の髪に付いた雪を払って手を頬に添える。
身体が強張った。
こういうことでどきどきして嬉しくて、その後傷付くことがこれまであったから。
大貴「どうしたらAは喜ぶかな、って考え過ぎて空回りしてた」
「…………どういうこと？」
大貴「……一旦帰らない？ 伯母さんち。
今日見せたいって言ってた物見せたいから」
一体なんの関係があるんだろ……
こういう時に限って無理矢理私を連れて行こうとはしないお兄ちゃん。
ずるい。
それでもいい？ 嫌だ？ っていちいち確認してくるの。
この後どうなってもAの意思で決めたことだから、って……まるで責任を押し付けてるみたい。
「お兄ちゃんは……来て欲しいの？ 欲しくないの？」
大貴「……来て欲しいに決まってんじゃん。
ほんと分かってねぇな、お前」
後頭部を掻きながら困ったように笑った。
大貴「行こ、風邪ひいちゃうし。 とりあえず帰って身体あっためてから話そ」
自分の方がコートを脱いで風邪ひきそうなのに、私の肩をさすって、
めっちゃ寒いな…大丈夫？、って私の心配をしながら雪が舞う空を見上げていた。
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もちもち(プロフ) - けいとるさん» ありがとうございます！大ちゃんがカッコいいと言って頂けてとても嬉しいです。分岐も楽しんで頂けて幸せです。この先もお楽しみ頂けるよう頑張ります^ ^ (2019年11月20日 22時) (
レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 知念ちゃんの方も読んでます！自分で選べるっていうのが楽しいです！これからも頑張ってください！ (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - はじめまして！この作品とても好きで大ちゃんもカッコイイです！ (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち
| 作成日時：2019年11月15日 22時
