B-40 ページ19
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う〜〜遅いな。
もしかしてここじゃないのかな？
お兄ちゃんがいるはずの塾の前で出てくるのを待っていた。
塾の場所は知らない。
訊いたらサプライズじゃなくなっちゃうもんね。
前にお母さんから受け取った塾の書類に書かれてた住所を頼りに、たぶんここっていう建物を見つけて、階段に座って出待ちしていた。
スーパーの買い物袋に雪が入りそうなので口を縛った。
………もう帰ろっかな。
スマホを見てもお兄ちゃんから返信はなかった。
終わる時間30分以上過ぎてるし、もしかしたらすれ違っちゃったのかも。
早く帰る、って言ってくれてたもんね。
ビニール傘に積もった雪を落とし、来た道を引き返した。
コンビニが何気なく視界に入って、
あ〜肉まん食べたいなぁ、なんて考えていたら、
目覚えのある姿があった。
あ……ひょっとしてお兄ちゃん？
傘無いからってコンビニで買ったのかな。
誰かと話しているみたい。
その人は後ろ姿でニット帽を被っているから分からなかった。
色味からして女の子？
塾の友達かなぁ、って思いつつ、声をかけようと近づいた瞬間…
お兄ちゃんが少し屈んで、女の子の顔へ自分の顔を近付けた。
そして、女の子の横顔を見て私は固まった。
……実優先輩。
こないだ見た光景を思い出した。
穂花達と見たのと同じ。
一度痛い目をみたから、
心の防衛本能が働いたのかな……
足を止めて、
その瞬間、サッと目を逸らした。
どうしよう
顔が上げられない
喉の奥がグッと痛くなるような感覚の後、じんわり涙が溢れてきた。
視界が水分で満たされて、足元の白い雪とアスファルトが混ざってグレーに歪む。
ぽろ、ぽろ、って舞い散る雪より早く地面に落ちる水滴。
とめどなく込み上げる。
だめだ……この場から離れたい。
後ろを向いて歩き出したら、
足元がツルンッて、
氷の上に乗ったみたいに滑って、
「きゃっ！！」
グシャッーー
すってんころりん、とはこのこと。
尻餅ついて、持っていた買い物袋を腕で潰した。
大丈夫ですか？ って通りすがりの人に声をかけられながら立ち上がった。
大貴「A？ ……なんでいんの」
「っ……」
あぁ…なんでこうなるの。
恐る恐る振り返るとお兄ちゃんが立っていた。
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もちもち(プロフ) - けいとるさん» ありがとうございます！大ちゃんがカッコいいと言って頂けてとても嬉しいです。分岐も楽しんで頂けて幸せです。この先もお楽しみ頂けるよう頑張ります^ ^ (2019年11月20日 22時) (
レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 知念ちゃんの方も読んでます！自分で選べるっていうのが楽しいです！これからも頑張ってください！ (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - はじめまして！この作品とても好きで大ちゃんもカッコイイです！ (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち
| 作成日時：2019年11月15日 22時
