B-22 ページ1
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「痛いっ! 離して!さっきからなんなの、」
大貴「ばか、騒ぐな」
お兄ちゃんは今日1日ずっと私の扱いが雑。言葉も態度も。
体操着を脱がそうとしてきたり、教室で普通に下着の話したり、力いっぱい腕を引っ張ってきたり…
そういうとこに差が出るのかな、
“彼女” と “妹” って。
昨日、実優先輩には優しくキスしてたよね。
思い出したら、また目に涙が溜まりだした。
お兄ちゃんが乱暴に引っ張るから、身体が揺れた瞬間にポロって溢れ落ちた。
混雑ピークが過ぎて閑散としている購買コーナーの横を通り、人気の無い地下階段へ連れてこられた。
地下は教職員以外は入っちゃいけないらしくて、立ち入り禁止のロープが張られている。
ここはオバケが出るとか怖い噂がある。たぶんイタズラする生徒が入らないようにする為の嘘なんだろうけど。
お兄ちゃんは気にすることなく、ロープを頭の高さまで持ち上げて潜り抜けた。
何の躊躇もなくそんなことするもんだから、前にもここ来たことがあるのかな…、ってまた余計なこと考えた。
生徒が入っちゃいけない場所にわざわざ入るなんて怪しすぎ。
こんなところでお兄ちゃんは普段何してるの?
1階から地下1階へ続く薄暗い階段の途中でようやく歩みが止まった。
ここは人目につかないし、そもそも誰も通らない。音が響くから誰かが降りてきたら足音ですぐに分かる。
無言で私の腕を引っ張った。 力で敵うはずもない私は、まるで人形みたいにされるがまま。
よろけて、腕の中へすっぽり収まった。
久々にくっついたお兄ちゃんの身体は、冬場の寒い階段という場所のせいもあってか、ぽかぽか温かかった。
大貴「学校とか通学路だと “兄妹” 演じてないとダメだろ……」
「っ……」
耳元で感じるお兄ちゃんの声。
どきどきして話の内容がちゃんと頭に入ってこない。
こうやって身体を密着させるのはしばらくぶりで、緊張で縮こまった。
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もちもち(プロフ) - けいとるさん» ありがとうございます!大ちゃんがカッコいいと言って頂けてとても嬉しいです。分岐も楽しんで頂けて幸せです。この先もお楽しみ頂けるよう頑張ります^ ^ (2019年11月20日 22時) (レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 知念ちゃんの方も読んでます!自分で選べるっていうのが楽しいです!これからも頑張ってください! (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - はじめまして!この作品とても好きで大ちゃんもカッコイイです! (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年11月15日 22時