B-35 ページ14
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今日は今学期最後の登校日、終業式。
朝、普段通りに登校して、校内アナウンスに従って1年から順番に体育館へ移動。
全校生徒が一箇所に集まる行事では、体育館へ通じる階段が狭過ぎるから学年ごとに移動する。
1年は待たされる時間が長いから、膝掛けを教室から持参して寒い体育館で上級生が揃うのを待つ。
2年が体育館にぞろぞろと入ってきた。
出席番号順で男女1列に整列するので “ア” 行の私は前から3番目に立ってる。
各学年300人くらいいるから、その中で知り合いを見つけるのは至難の業。
…なのに、お兄ちゃんはすぐ見つかる。
体育館のステージに向かって左から3、2、1年の順で各学年A〜F組の順に並ぶ。 お兄ちゃんがいる2年E組は、私がいる1年A組に比較的近い。
もともと通りやすい声なのに、周りがうるさいせいか大きな声だすもんだから…
大貴「伊野ちゃ〜ん！ こっち〜！」
あ…ほら、いた。
列の先頭で両手を高く振って、後ろにいると思われる慧先輩を呼んでる。
人の間を縫うようにして先輩が前へ歩いていくのが見えて、お兄ちゃんの後ろに辿り着いた。
じっと見過ぎたのか、私の視線に気付いた慧先輩と目が合った…気がした。
おはよ〜、って。
口パクなのか、私のとこまで声が届かなかったのか分からないけど、柔らかな笑みを浮かべてひらひらと白くて綺麗な手を振る。
私に向かって振ってるよね……？
勘違いだったら恥ずかしいから、周りを見回して手を振ってる人がいないことを確認してから振り返したら、慧先輩はけらけら笑った。
そんな他愛もないやり取りに、横で他の人と話していたお兄ちゃんが気付いた。
女子の列をチラッと確認してから私に視線を戻して、おはよ〜、って口パクした。
なに、今の。
ひょっとして、実優先輩を気にした？
そういえば昨日も図書室ですれ違う時、素っ気なかった。
こないだ “全部好き” って言ってくれたのは嬉しかったけど、そういう気持ちを確認する言葉だけじゃなくて、実優先輩との関係とか……内緒にしてることも話して欲しい。
私がなかなか伯母さんちに行かなかったのが原因かな。
実優先輩と付き合ってたってことは……
我慢してた、って言って身体触ってきたけど、
我慢なんかしてなかったんじゃん。
やだな。
好きなのに。
昨日から疑ってばかり。
お兄ちゃんは無視して、モヤモヤした気持ちのまま終業式を終えた。
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もちもち(プロフ) - けいとるさん» ありがとうございます！大ちゃんがカッコいいと言って頂けてとても嬉しいです。分岐も楽しんで頂けて幸せです。この先もお楽しみ頂けるよう頑張ります^ ^ (2019年11月20日 22時) (
レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 知念ちゃんの方も読んでます！自分で選べるっていうのが楽しいです！これからも頑張ってください！ (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - はじめまして！この作品とても好きで大ちゃんもカッコイイです！ (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち
| 作成日時：2019年11月15日 22時
