B-20 侑 李side ページ45
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- 侑 李side
昼休み。
体育が午前中にある日は、いつも凄くお腹が空くんだけど、今日は手首の捻挫のせいで授業休んだからあんまり空いてなかった。
今日もまた購買コーナーで甘いパンを買っちゃったA。
いつも幸せそうな顔で食べるから怒るに怒れないんだよね。
A「んっ!この新作の苺チョコチップサンドうまっ!!」
涼介「そうなのよ! めっちゃうまいのそれ!」
いつも涼介の席の周りに集まってご飯を食べる僕ら。
おにぎり1個とサラダでお腹いっぱいになっちゃってボーっとしていたら、教室の入口に見慣れた姿が見えた。
大貴「ちね〜ん、体操着ありがと!」
A「ぐふっ、」
甘いパンを貪っていたAがその声を聞いただけでむせた。
昼休みで人が少ないせいか、普通に教室に入ってきて僕らの輪の中に入ってきた大貴。
涼介「俺の席汚すなよな〜」
涼介は咳き込んでるAの背中を摩りつつ、ティッシュで吹き出した物を取っている。
A「ご…ごめん」
見つからないように苺チョコチップサンドを隠してるけど……たぶんバレてるよ。
大貴「洗って返せばいい? 予備1枚あるもんね」
「別に洗わなくてもすぐ返してくれていいんだけど」
大貴「ほんと? 持ってくりゃよかった。手ぶらで来ちゃったよ。
あっ、A、俺の体操着返して」
口についたクリームを拭きながら嫌そうな顔になるA。 さっき似たようなやり取りしたのに懲りない人達だなぁ。
A「洗って返す」
大貴「いいよ、別に」
A「やなの」
大貴「いいって言ってんじゃん。 ロッカーに入ってる?」
A「だめ、汗かいたやつだから恥ずかしいの」
もぐもぐとご飯を食べながら、不毛な2人の掛け合いを見届けてる涼介達。
大貴「何言ってんの。俺、 お前が着た服なんて今まで洗濯機回す時にいくらでも触ってたからな?
なんなら下着も触ったことあるし。 なんも気にしてないから」
A「っ…」
デリカシーのない奴。 そんな話されたくないと思うけど。
あぁ…ほら、
A、顔真っ赤にして俯いてる。
A「っ、……取ってくればいいんでしょ!」
唇噛み締めて目に涙をいっぱい溜めて走って教室を出てった。
大貴「は? おいっ…」
理解が追いついてないバカ大貴。
穂花「……泣いてた?」
圭人「泣いてたね……」
穂花と圭人が顔見合わせて心配していた。
*次へ
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年11月2日 22時