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B-15 ページ40

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当たり前だけど、お母さんが何の説明もなく私に書類だけ託すはずないもんね。



お母さんから事前に連絡を受けたお兄ちゃんが、私のもとに書類を取りに来る……
こんなの想定できたはずなのにちょっとパニック状態の私。



「……はいどうぞっ!」



鞄に入っていた茶封筒を押しつけるように雑に渡した。



大貴「あぁ…ありがと。 なぁ、結局いつ泊まりにくんの?」


「え……いや…その……いつだろ」


大貴「特に予定ないなら今日で良いじゃん、昨日連絡したとおり塾で遅くなるけど……」


「やだよ、わざわざ塾ある日には行かない」



……というか、今2人きりになりたくない。



大貴「じゃあ明後日は?」


「なんでそんな来て欲しがるの、いいじゃんいつでも行けるんだから」


大貴「なんでって………」



あぁ……せっかく久しぶりに直接話せたのにこんな会話になるなんて。



っていうかさ…
昨日は “遅くなる” ってメッセージもらったから泊まりに行くのやめたのに、実優先輩とあんなことしてたんだね。



「圭人行こっ!」


圭人「へ? あぁ、うん」


大貴「は? おい……待って、」



お母さんに頼まれた用事は済ませたわけだし、お兄ちゃんとこれ以上話してもモヤモヤして喧嘩になりそう。



逃げるように圭人の腕を引っ張ってその場を後にした。



一瞬、お兄ちゃんが追いかけてくるかな、って変な期待をした。



階段から下を振り返ったけどそんな姿は無かった。



その代わり…



昇降口に戻っていったお兄ちゃんが6人組くらいの生徒と話しているのが2階から見えた。



そして、その集団の中に………



実優先輩がいた。



クラスメイトとはいえ……
恋人だったとはいえ……



そんなに一緒にいるのおかしくない?



普通に放課後遊んだ時にキスってしないよね?



彼女じゃあるまいし……



「彼女………なのかな……」


圭人「ん?どうした?」



階段の途中で昇降口を見下ろしている私に、圭人が気付いて戻ってきた。



「ねぇ、彼女じゃない人に普通キスしたりする?」


圭人「え……ん〜海外では挨拶代わりに頬にするけど」


「ここ、日本だから! お兄ちゃん日本人だし!」



え?なに?どうしたの? って状況が飲み込めない圭人は困惑してる。



挨拶なわけない……



なんで?なんで? って自分の中でどんどん疑問が積み重なっていった。



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作者名:もちもち | 作成日時:2019年11月2日 22時

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