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その後も小田切さんと色々話をした。
普段から寡黙ではあるが、決して無口な訳では無い彼。興味のありそうな話題をすれば、中々面白い話もできるし、落ち着いた雰囲気を持っているため私としても話しやすい。
「＿＿と思うんですけどね、中々上手くいかないもんです」
「そんな焦ることもないだろう」
「＿＿＿＿なのか？」
「うーん…まぁ、そうですね。でも何から何まで全てを忘れなければならないとは思ってませんね」
なんて話をしていると、気がつけば雨が上がっていた。
「上がりましたね〜」
「あぁ」
「小田切さん、寒くないですか？」
私ずっと上着借りっぱなしで…と問うと、
「平気だ、このまま帰るのか？」
「あ、はい。小田切さんもですか？」
「あぁ、…行くか」
ヒョイと荷物を持って歩き出した小田切さんに、私は慌てて後を追いかける。
「え、ちょ、小田切さん！？待ってください！荷物！」
「早くしないと置いていくぞ」
「そうじゃなくて！荷物！持って頂けるのはありがたいですけど、私が買ったものですし持たせるわけには…」
「俺たちの夕飯だろう？」
「いや、まぁそうなんですけど…。あ、じゃあせめてそっちの方は持たせてください！」
何も持たない訳には…と粘ると、少し考えてから左手の荷物の持ち手を一つこちらに渡してきた。
「半分持ってくれ」
「それじゃあ重さがそんなに変わらないですよ」
「心配ない」
これは言っても貸してくれなさそうだ、と悟った私は大人しく半分持つことにしたのだった。
「夕飯、小田切さんの分大盛りにしちゃいますね」
「そうか、楽しみだ」
「…！」
最近何か悩んでいる様子だった小田切さんに、会話を利用してアドバイスをしたつもりだったのだが、上手くいっただろうか…？
あそこで会ったのは偶然ではあったが、いつか話さなければとは思っていたのでちょうど良かった。
結城さんから任されている仕事の一つ。心情の変化のサポート。
もちろんこれから世界各国で暗躍するスパイとして自分の心を強く保つことは必要不可欠なことである。
元々彼等にその素質はある。だが、それは荒削りなもので、完成形ではない。
私はこの訓練中にコントロールの仕方をさりげなく教え、磨き上げてやるのが仕事なのだ。
”自分で”というのが何より大事である為、私自らアドバイスをするようなことはあまりない。
先程のように、さりげなく話の流れから汲み取れるよう促していくのだ。
(少しでも役に立てたなら)
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ハク - 続き読みました！一般的にジョーカーゲームは日常らしさはないですがwこんなD機関の日常っぽいものも癒されます！！！ (2017年10月14日 17時) (
レス) id: 71543437f6 (このIDを非表示/違反報告)
真寿(プロフ) - ハクさん» コメント有難うございます。たくさんの暖かいお言葉にとても感激しております。これからも更新を続けさせて頂きますので、今後ともご愛読の程宜しくお願い致します。 (2017年10月6日 22時) (レス) id: 92aed2ab3c (このIDを非表示/違反報告)
ハク - とても面白かったです！ジョカゲ夢は本当に少ないので読んだ時の感動も倍でした！！私はかけないので悔しいです。是非また小説を書いてください全力で応援しますっ！！！！ (2017年10月6日 0時) (レス) id: a37d0f4991 (このIDを非表示/違反報告)
真寿(プロフ) - そば。さん» コメントありがとうございます。お返事が遅くなってしまい大変申し訳ございません。名前変換の件、こちら側のミスで変換されていませんでした。ご指摘ありがとうございます。手直しさせて頂きましたので、今後ともご愛読のほどよろしくお願い致します。 (2017年9月21日 1時) (レス) id: 92aed2ab3c (このIDを非表示/違反報告)
そば。(プロフ) - とても面白いです！更新頑張ってください！あと、気になったのですが名前変換されていないような気がします。もしこちらの勘違いでしたら無視してくださって結構です。応援しています。 (2017年9月18日 0時) (レス) id: e5ee2c79e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真寿 | 作成日時：2017年8月25日 1時
