【刀剣乱舞】魔女、元ブラック本丸の審神者です。 (ページ2)

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朝ページ2

『んん……ふわぁ……』

翌朝。大きな欠伸をしながら、上着代わりにローブを羽織って庭に出る。

保護結界の確認に来たが、何の問題も無さそうだ。保護結界を肉眼で確認出来るのは張った人のみの為、私しか分からない。

木漏れ日に目を細め、小さく息を吐く。

それにしてもよく眠れた。目覚めの良い朝だ。

『エイビス(鳥よ)』

杖の先端から鳥を作り出すと、楽しそうに私の周りをクルクルと回る。

？「鳥も出せるのかい？凄いね」

廊下から声をかけたのは歌仙だった。

『おはよう。随分と早いね』

歌仙「僕は厨当番だからね。これくらいの時間には起きて朝餉を作らないといけないんだよ」

『そっか。大変だね。私も手伝うよ』

歌仙と共に厨へ向かう。

歌仙「その鳥はずっと着いてきているけれど、大丈夫なのかい？」

『うん。所詮、魔法で作られた鳥だから。塵のように跡形もなく消えるよ』

すると不意に吹いた風に煽られ、先程作った鳥は風に攫われ塵のように消えていった。

生き物も作れなくはないが、役目を終えると生き物たちは跡形もなく消えていく。しかし植物には動物的生命は宿っていないので塵のように消えることは無い。

燭台切「主、歌仙君、おはよう」

厨に着くと、既に燭台切が下準備をしていた。どうやら彼も厨当番らしい。

歌仙「おはよう。さ、早く作ってしまおうか」

各々が手際良く料理を始める。私は卵焼きを任された。

燭台切「主、随分手馴れてるんだね」

卵焼きをいくつか作っていると、燭台切が不思議そうに覗き込んできた。

『魔女と言えど、料理くらいは自分でしてたからね。火加減や水の量は魔法を使ってたけど。全部が全部魔法を使ってるわけじゃないんだよ』

最後の卵焼きを巻き終え、お皿に移して何等分かに切り分ける。

少しづつでも此処の生活に慣れていけるようにしよう。