番外編【薄紫に染まる】 ページ28
(41)あたりのお話です
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shp「………なんでそんな離れてんの」
ショッピが不貞腐れたようにAの薄い黒のコートを引っ張った。
Aは固い動きでずりずりとショッピの近くに移動するものの、やはりどこか距離を感じる。
今日は2人で休みを貰って、Aの社に行こうという話になった。
乗り合いの馬車に乗って森の近くまで行き、そこからは歩いていく予定である。
馬車に乗ってしばらくするまでは何とも思わずに、ただショッピに社の景色を見せてあげたくてわくわくしていたのだが、途中でふと思ったのだ。
＿＿＿＿＿＿これって、初でーとという奴では？
それを思ってから一気に意識してしまったのだ。
Aは元神様で、誰かと恋仲になるなんて事はなかったし、もちろんでーとに何をすればいいのかなんて一欠片も知らない。
1人で焦って話し掛けてくれるショッピに曖昧に返事をしていたら、体調でも悪いのかと顔を覗き込まれ、整ったその顔に更に動揺してしまった。
出てきた解決策は"とりあえず距離を取ってみる"だったのだが、ショッピには逆効果だったらしく、不貞腐れた。
shp「………Aー？聞いとった？話」
『んぇ…！？あ、えーと聞いてたで？コネシマが阿呆やって話やんな？』
shp「全然ちゃうわ。阿呆はどっちや」
ショッピはAの額に渾身のでこぴんをお見舞いした。
涙目で抗議してくるが、話を聞いてないこいつが悪い。
それでも隣でずっとそわそわして、時々ちらちらとこちらを見て、そしてまた顔を赤くして1人で焦っているAは面白くて、ずっと見ていられる。
Aの社ということは、Aの実家ということで。
なんだか不思議な心地で、不貞腐れたフリをした。
なんだかんだといいつつも、森の入口に到着してしまって、Aは酷く焦っていた。
shp「ふぅん…いい森っすね。こっからどんくらい？」
『え？あ、んーと、ゆっくり歩いたら20分。あれやったら飛ばすけど』
shp「いや、いいっす」
Aと一緒にいられる時間長なるし。
そういって微笑むショッピを直視してしまったAは、微妙な笑みを零した。
嬉しいような、照れているような、でも真顔を保とうとしているような。
まあつまり変な顔だ。
ん、とショッピが差し出す手をAが遠慮がちに包み、ショッピが強く握りしめた。
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魚(プロフ) - 宇タさん» 伏線に気づいてくださって嬉しいです…！ありがとうございます！ (2021年9月24日 10時) (
レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
宇タ(プロフ) - おお！ちゃんと続編の伏線がはってある！見つけた時、うおう！ってなっちゃいました (2021年9月23日 22時) (レス) @page44 id: 03f7136296 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - zmとshp推しですわさん» ぎゃー…ありがとうございます！ (2020年8月30日 20時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
zmとshp推しですわ(プロフ) - 初コメです！メチャクチャ好きです！感動して泣きましたね...(´Д⊂ヽもうこれは神作ですよ！番外編の最初、悲しい感じだったのに、火星人がぴぽぴぽの所で、見事に飲んでたお茶を吹きだしましたwwwもうすごいし面白いし、すごいです！（語彙力皆無） (2020年8月30日 19時) (レス) id: ee6423a59a (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - リアさん» う"っ…ありがとうございます…！ (2020年2月17日 7時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コレット
| 作成日時：2019年12月25日 16時
