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『へ？』
久しぶりに声を出したからか、上手く舌が動いてくれない。
それでも、雪月はじっと待ってくれた。
仁兎「にゃ…んで、そんなふうに…ふつうにしぇっしてくりぇりゅんら…？」
『？』
仁兎「おりぇ、は…っ…もとう"ぁるきゅり…らのに」
"元Valkyrie"と自分の口で言うだけで、心の底から恐ろしくなる。
あの時の絶望と、観客の目、お師さんの…斎宮の発狂したような叫び声が耳にこびり付いて離れない。
怖くて怖くて仕方がなかったのに、目の前の雪月は、目を輝かせた。
『ヴァ…？Valkyrie？戦乙女なんですか？』
仁兎「…へ」
おれの手を取った雪月の指は、なぜだか細くて驚く。
…初めて会った時の影片よりも細い。
『僕…去年はずぅっと演劇部室にしかいなくて…外のことなんも分かんないんです』
あはは、なんて雪月が笑う。
気付けば渉ちんは居なくなっていた。
目の前で笑う雪月に、おれは思わず瞠目する。
…そんなこと、あるのか…？
おれたちのことを知らない奴が…？
あんなにも人気で、一時的にでもこの学院の帝王と呼ばれたおれたちを…？
でも、ふと思った。
だから渉ちんは、おれとこの子を引き合わせてくれたのかな…って。
お互い、"何も知らない子"だから…？
『でも、戦乙女をしていたなんて凄いですね…！神の為に戦うんでしょう？僕には…出来ないなぁ…！』
＿＿＿だからおれは誓った。
ただ純粋に目をきらきらさせたこの子…雪ちんを汚しちゃいけない…そう思った。
この子だけは…守らないと…
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海月(プロフ) - 久々の更新とても嬉しいです！作者様のペースで大丈夫ですのでお身体に気をつけて更新していってくださいね！応援しております！ (12月12日 17時) (
レス) id: 35dd37fd2f (このIDを非表示/違反報告)
Lemon!?(プロフ) - 久々の投稿めちゃくちゃ嬉しいです！応援してます!! (12月12日 0時) (レス) @page35 id: 1d8fe9d267 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - いちごみるくさん» 本当にお待たせしてしまって申し訳ないです…頑張ります！ (11月22日 17時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - ハルさん» ありがとうございます！ゆっくりですが、よろしくお願いします！ (11月22日 17時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - 久しぶりの更新に大歓喜です！ありがとうございます！魚さんの書く小説本当に全部好きです！続き楽しみにしています！ (9月21日 18時) (レス) @page33 id: de7f25a96e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2021年12月16日 20時
