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渉side
『＿＿＿それでですねわたる先輩、あのね』
渉「はいはい、きちんと聞いておりますよ」
金星杯の翌日。
いつもの様にお昼ご飯をAくんへ運び、共にご飯を食べている時でした。
彼は、私と北斗くん以外とは話せないので、私たちが来ると嬉しそうに色々とお喋りをしてくれる。
今日見た空の色、部室の近くに巣を作る親鳥の話、風の匂いが変わったこと。
本当に些細な…彼にしか分からないような些細なことを、さも嬉しそうに話してくれるのです。
それが嬉しくもあり、少し…哀しくもあり。
『それでその時…』
渉「Aくん、こちらへ」
ふと、私の毛先がこの部室に近づく気配を感じ取った。
Aくんを立たせ、人1人が入れるほどの大きなボックスへと彼を押し込む。
…不安そうな色。
渉「大丈夫ですよぅAくん。すぐ、出してあげますからね。今は、ただ静かに」
『……』
こくん、と頷いたのを見てからボックスを閉じる。
それとほぼ同時に、部室の扉が開きました。
敬人「日々樹」
濃い緑の髪が不機嫌そうに揺れた。
眼鏡の奥から覗く生真面目そうな瞳が、私をじっと見つめてくる。
渉「おや、貴方は…蓮巳敬人くんですねぇ？何か私に御用でしょうか☆」
彼＿＿＿蓮巳敬人くんはカチャリと眼鏡をかけ直しながら、小さくため息をついた。
ふむ…彼は生徒会を発足したメンバーでしたか。
…生徒会。
かの皇帝が住まう場所＿＿＿
敬人「正確に言えば、貴様に用はない。用があるのは…む、この間の劇で妖精を演じていた生徒が居たはずだが」
そう言ってくるりと部室を見る彼に、思わず眉を顰めてしまった。
…おかしいですね。
あの時私はAくんの存在を隠すために顔を紗で覆っていましたし…
台詞も極力少なくしたはずなので、他の人間の印象には残らないようなものだったはずなのですが…
…どこかで漏れたのでしょうか？
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海月(プロフ) - 久々の更新とても嬉しいです！作者様のペースで大丈夫ですのでお身体に気をつけて更新していってくださいね！応援しております！ (12月12日 17時) (
レス) id: 35dd37fd2f (このIDを非表示/違反報告)
Lemon!?(プロフ) - 久々の投稿めちゃくちゃ嬉しいです！応援してます!! (12月12日 0時) (レス) @page35 id: 1d8fe9d267 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - いちごみるくさん» 本当にお待たせしてしまって申し訳ないです…頑張ります！ (11月22日 17時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - ハルさん» ありがとうございます！ゆっくりですが、よろしくお願いします！ (11月22日 17時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - 久しぶりの更新に大歓喜です！ありがとうございます！魚さんの書く小説本当に全部好きです！続き楽しみにしています！ (9月21日 18時) (レス) @page33 id: de7f25a96e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2021年12月16日 20時
