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"にいさん"というのハ、このESの王として長く君臨してきたアイドルの事。
名ヲ、瑞沢A。
かつて夢ノ咲学院で"ティアマト"として君臨シ、そして人間に堕とされた神。
神王だなんて敬称を戴いテ、今度はEdenのZeusとしてその名を馳せタ、ボクたちの王さま。
濡れ羽色の蓬髪を揺らしテ、蒼い瞳でこの世を見つめタ、ボクたちの主さま。
……そんな人の、命日ダ。
毎年この日ハ、全国のアイドルが仕事をしなイ。
アイドル業界の王として君臨したにいさんを偲んデ、皆が祈りを捧げるからネ。
ESモ、この日だけは静かに佇んでいル。
それだケ、Aにいさんという人は皆の王さまだったんダ。
夏目「…ねぇ零にいさん」
零「なんじゃ」
夏目「……ボク、にいさんに会いたいヨ」
零「…そうじゃのぅ。我輩も、Aに今一度会いたいと願っておるよ」
零にいさんがボクの頭を撫でル。
その手ガ、かつてボクたちが五奇人としていた時の撫で方と似ていテ、思わず目頭が熱くなっタ。
…慣れなイ。
慣れないヨ、どうしてモ…この日だけハ。
奏汰「…なっちゃん」
夏目「……奏汰にいさん」
奏汰「Aは、ぼくたちの"なか"にいます。…ずっと、ずっと。だから"さみしくない"、といったら"うそ"になっちゃいますけど〜…でも、Aはいつかまた、ぼくたちのまえにきてくれますよ〜」
ぜったいです〜、"じしん"がありますから〜。
なんてドヤ顔をする奏汰にいさんに、思わずふっと息が漏れタ。
宗「小僧、それよりも渉の様子がおかしいのだよ！何か…」
夏目「…渉にいさんが？」
珍しく慌てたようニ、宗にいさんが渉にいさんを抱えて来タ。
…渉にいさん、目が死んでル。
夏目「渉にいさん。ボクだよ、夏目。聞こえル？」
渉「………の……ん、で…」
夏目「……にいさん？」
渉にいさんが何かを呟いテ、がばっと顔をあげタ。
ボクの肩を掴んデ、ぽろぽろと泣きながラ＿＿＿
渉「我らが王の…っ、凱旋ですよ、夏目くん……っ…王が、お帰りになるのです！」
＿＿＿そう、叫んだ。
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GurauGa(プロフ) - 最高に最高して最高でした。あの一気に前作から見たんですけどここまで完成されている心が打たれる作品に合うのがもう久しぶりすぎて涙が止まりません（➰〰➰）ﾉ王の安らかなる眠りを願います。 (2022年11月27日 2時) (
レス) @page34 id: 1e7013ed24 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - 伊弉冉アリスさぶさん» ご愛読頂きましてありがとうございました！少しでも王の気持ちを知っていただけたのならば嬉しいです♪ (2021年11月3日 20時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - るるるーさん» ご愛読頂きましてありがとうございました！アンケもありがとうございます！ (2021年11月3日 20時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
伊弉冉アリスさぶ - 連続すみませんorz面白かったです！王になんてなりたくなかったのところで、偶像崇拝の瑞沢くんの最後を思い出し、本当の気持ちを抑えてでも皆の王でいたい、という気持ちが伝わり、それに気づいた時には鳥肌が立っていました…素晴らしい作品をありがとうございました (2021年11月1日 2時) (レス) @page29 id: c2abd4fe86 (このIDを非表示/違反報告)
伊弉冉アリスさぶ - 完結おめでとうございます〜！この作品が出来てから、『偶像祟拝をもう一度読まなければ……！』となり、夜遅いにもかかわらず1から最後まで読んでしまいましたw (2021年11月1日 1時) (レス) @page34 id: c2abd4fe86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2021年10月19日 12時
