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桜河「うるさいやっちゃな」
こいつはこいつで、何でこの場所に！？
藤宮の当主からの報告には何も無かったじゃねえか！
いいや、そんなことを考えてる場合じゃねえな＿＿＿桜河の人間にこの間合いに入られるのはまずい！
桜河「＿＿＿ひとまず腎臓、置いてけや」
そう桜河が言い放って俺に手を伸ばした瞬間、三毛縞が俺と桜河の間に入ってその手を払った。
まさか三毛縞に防がれるとは思ってなかったのか、桜河が目を見開く。
斑「ここは俺に任せて、さっさと逃げろ」
桜河と三毛縞が睨み合っているその隙を見て駆け出した。
巴日和と漣ジュンはまだきゃんきゃん言い合ってるし、今なら逃げられる。
にしても……
チッ…！
藤宮の当主の姿は見えねぇし、計画は無茶苦茶になっちまうし…！
せめて藤宮の当主が居ればどうにでもなるんだが…
そう思った瞬間、ガサッと草が鳴った。
『ゲートキーパー』
涼やかな声と共に現れたのは、件の当主。
夜闇に溶けるためかしらねぇが、今日ばかりは濃紺の着物を羽織ってやがる。
髪も黒で夜に溶けてるから、その対になってる色の違う宝石眼が宙に浮かんでいるようで、不思議だった。
ゲパ「な…てめぇ、今までどこいやがった。いやその前に…なんで桜河がここにいるって報告しなかった」
『あれ？しとらんかった？』
ゲパ「チッ…」
悪びれもなくそう言い放つ藤宮の当主にイラッとする。
こいつ…今までは従順にしてたから目を瞑ってたが、今回のは看過できねえぞ。
ゲパ「違反にされてぇのか」
そう吐き捨てれば、当主の顔が引き攣る。
ふん、てめえの命は俺が握ってんだぞ。
ゲパ「まあ、いい。事実てめぇには随分と助けられてるからな。暫く俺の近くにいろ。それで許してやる」
『近くにって………Edenとも』
ゲパ「ああ、そうだ」
悔しそうに当主の顔が歪んだのを、月明かりが冷たく照らしていた。
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魚(プロフ) - あめんぼさん» ご愛読頂きましてありがとうございました！ (2021年8月21日 17時) (
レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
あめんぼ(プロフ) - とても面白かったです。 (2021年8月20日 20時) (レス) id: 446f4af563 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - 初坊さん» ご愛読頂きましてありがとうございました！そう言っていただけて嬉しいです！ (2021年8月19日 19時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
初坊(プロフ) - 完結、おめでとうございます！とても素敵な作品でいつも更新楽しみにしていました。この作品にであえて本当によかったです！ (2021年8月18日 19時) (レス) id: 8f51cef084 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - さばかんさん» ご愛読頂きましてありがとうございました！そう言っていただけて嬉しいですー！新作でもよろしくお願いします！ (2021年8月18日 17時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2021年8月11日 12時
