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英智side
英智「A」
SS直前特番の収録後、挨拶もそこそこにさっさと歩き出す彼の背中を追った。
…おかしいな、普段ならば日和くんや凪砂くんと話をしたくてうずうずしているはずなのに。
久しぶりに足を踏み入れた学院の廊下に、僕の声が響く。
その声にようやく気づいたかのように、僕の半身が振り返った。
けれど、僕はまたここで違和感を感じることになる。
…何故、そんな風に真顔で僕を見つめるんだい…？
自意識過剰かもしれないけれど、君は僕をみるとぱっと顔をほころばせるじゃないか。
"えいち先輩っ！"と、嬉しそうに声をあげるじゃないか。
なのに…
『なにか？』
廊下に響いたのは、そんな冷えた一言だった。
……こわい。
初めて彼に抱く感情だった。
彼は…初めて出会った時からきらきらした笑顔をしていて、こんな風に…冷たい顔は、見たことがなくて…
…いや、それは少し語弊かな。
冷たい顔は見たことがある。
けど……それが僕に向けられることはなかったから。
英智「…なにか、じゃないだろう？…声」
『声…？……………ああ！予選会の！』
…白々しい。
そんな感想がぽんと浮かんでくることにも、怖さを感じる。
おかしいな…僕は彼を、愛しているはずなのに。
けれど、愛しているからこそ……
愛しているからこそ、今回のことは見逃すことができなかった。
英智「…あれは、なんだい？何故君は声を封じたの？」
予選会の時、Aは自ら声を封じた。
それが何故なのか、誰にも分からないみたいだ。
A自身も明かそうとしないし、一緒にいた渉も首を横に振るばかり。
親友たる真緒ならば何か知っているのでは？と思って聞いてみても、首を傾げるだけで。
だから本人に聞くしかないと…そう思ったのに。
『それは、えいち先輩に言わなきゃならない事ですか？』
英智「…え？」
いやに据わった目をした彼に撃ち抜かれた。
＿＿＿"えいち先輩に言わなきゃならない事ですか？"
その一言が、中々理解できない。
…どういう、こと…
『じゃ！俺この後やることあるんで！』
僕が唖然としている間に、Aは僕に背を向けて駆け出す。
英智「…！A！！！！」
その背中に精一杯の声を投げる。
けれど、彼は無情にも振り返ることはなかった。
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魚(プロフ) - 火鉢さん» これは入れねばならない！という謎の使命感でして…（？）ありがとうございます、頑張ります！ (2022年1月29日 17時) (
レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
火鉢(プロフ) - 遺影でいぇ〜いに吹きましたwwwwこれからも応援してます！！ (2022年1月27日 17時) (レス) @page25 id: 12a5383ef1 (このIDを非表示/違反報告)
るり - お返事ありがとうございます。承知いたしました (2021年12月28日 22時) (レス) id: 0ecd0e312f (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - るりさん» ご質問ありがとうございます！ネタバレになってしまうので、お答えするのが難しいです…申し訳ありません。ご承知おき下さると嬉しいです (2021年12月28日 21時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
るり - 質問なんですがサンクチュアリでは夢主くんはどの立場になるでしょうか？日々樹さんと同じ記憶を無くすまたは、桃李くん達と遊園地を楽しむ。返事楽しみにしています (2021年12月27日 23時) (レス) id: 0ecd0e312f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2021年4月15日 7時
