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英智「分かってるよ、渉」
弓弦は昔、姫宮家の経営する軍事施設に入っていたらしい。
教官としてだけれどね。
弓弦の旧い知り合い。
その方がESの近くで小さな花屋を営んでいたんだって。
けれどESが…僕がESを建てたせいで生計が立てられなくなったそう。
それを心配した弓弦が仕事を斡旋しようとしたりしたらしいんだけどね。
まぁ、そんなこんなで僕は潰してしまったんだよ。
英智「今も、僕は虫のように殺している。誰かの大事なものを、悪意もなく奪って、踏みにじっている」
せっかくこうして
僕たちは…いや、僕はまた同じ過ちを犯そうとしているんだ。
誰かが描いたささやかな夢。
その夢を潰すのは、僕だ。
僕が、僕の夢が、誰かの描いた夢を潰すんだ。
渉「……それは、Aのことも言っていますか？」
英智「…え？」
驚いて顔をあげれば、渉は俯いたままAの頬を撫でていた。
だからかは分からないけれど、渉の表情は影に隠れて見えない。
どんな表情なのか、今どんな仮面を被っているのか。
何もわからなかった。
渉「英智は、Aの小さな夢を聞いたことがありますか？」
英智「…夢？」
渉「ええ」
渉は俯いたまま、歌うように言葉を紡ぐ。
渉「"俺の夢は、えいち先輩が笑っていてくれることです"。そう、言っていましたよ」
思わず息を飲んだ僕を他所に、渉はただずっとAの頭を撫でていた。
渉「全てのものには光と影があります。どんなに優秀な政策をとっても、必ず誰かは不幸になる。それを一々気にしていれば、英智。あなたはいつか死んでしまいますよ」
渉が顔を上げた。
…初めて見るような、怒った顔。
渉「あなたが死ぬのは耐えられません。あなたが、ご自身の半身の夢を潰すのも見ていたくありません」
英智「……そうだね」
すやすやと心地よさそうに眠るAが、小さく唸った。
魘されているのではないかと思うくらい、少し苦しそうに。
眉間に深く皺を刻んで、Aは唸った。
その皺を伸ばすように、落ち着かせるように額を撫でれば、幾分かは落ち着いたみたいだった。
僕が笑っていてくれること、か…
本当に…Aは僕の自慢の半身だよ。
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魚(プロフ) - 火鉢さん» これは入れねばならない！という謎の使命感でして…（？）ありがとうございます、頑張ります！ (2022年1月29日 17時) (
レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
火鉢(プロフ) - 遺影でいぇ〜いに吹きましたwwwwこれからも応援してます！！ (2022年1月27日 17時) (レス) @page25 id: 12a5383ef1 (このIDを非表示/違反報告)
るり - お返事ありがとうございます。承知いたしました (2021年12月28日 22時) (レス) id: 0ecd0e312f (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - るりさん» ご質問ありがとうございます！ネタバレになってしまうので、お答えするのが難しいです…申し訳ありません。ご承知おき下さると嬉しいです (2021年12月28日 21時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
るり - 質問なんですがサンクチュアリでは夢主くんはどの立場になるでしょうか？日々樹さんと同じ記憶を無くすまたは、桃李くん達と遊園地を楽しむ。返事楽しみにしています (2021年12月27日 23時) (レス) id: 0ecd0e312f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2021年4月15日 7時
