アンの部屋(4) ページ46
中島さんが私を見て尋ねた。
「私は、彼の長女でして。父を残して逃げるなんて、そんな事出来ません…」
「…そうですか」
モンゴメリが説明し始める。
アンと鬼ごっこをし、捕まったら負け。
もう1つの扉に鍵を差し込めたら勝ち。
もう1人の扉には、一般人を始め、探偵社の人も居た。
私は気付かれぬように、そっと異能を発動させた。
「異能力<星の子>《ハクラビ》」
『何か』
「此処を切り抜けるには如何したらいい?」
『お待ちを』
そうこうしている間に、ゲェムは始まった。
しかし、いきなり谷崎さんがアンに捕まってしまう。
「は、疾過ぎる!」
「谷崎さん!!」
アンに捕まった谷崎さんは、白い扉に吸い込まれていった。
アンの猛攻は続く。
中島さんは、軽々と避けながら白い扉まで来た。
「よし!」
手にした鍵を穴に差そうとする。
「少年!危ない!!」
森先生が叫んだ時、鍵が中島さんの首の皮をかき切った。
中島さんは慌てて鍵を投げ捨てる。
そうしてまたアンから逃げ始めた彼。
けれど、黒い、外へと通じる扉に向かって駆け出した。
「駄目だよ少年。敵はあっちだ」
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作者名:コレット | 作成日時:2018年8月4日 20時