【あんスタ】偶像崇拝Ⅲ (ページ38)

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………足に力が入らない。

そりゃそうだ。

3ヶ月以上ベッドの上にいたんだもん。

筋力なんて落ちまくってるよ。

『な…なんでなんでなんで！？力、入れよ…！やだやだ！』

足を引っぱたきながら喚く俺を、レオが軽々抱き上げてベッドの上に戻す。

それが悔しくって悔しくって、視界が歪んでいった。

レオが俺の両頬に手を添えて、額を合わせてくる。

じっとペリドットが至近距離から見つめてきて、体が固まった。

レオ「落ち着け、A。大丈夫、焦らなくてもまだ半月あるだろ？ゆっくりゆっくり頑張っていけばいい！な？」

『っ……でも、間に合わな…』

レオ「最悪、ステージに立って歌う事が出来ればいい。おまえはEdenの王で、Zeusだろ？玉座に座って堂々と歌ってればいい。
おまえが動けなくても、AdamとEveがサポートしてくれるから」

な？と再び言われて、渋々頷く。

でもやっぱり不安。

俺が入院し始めたのが7月末とか？で……今が11月末………4ヶ月…！？

1日やらなきゃ3日、1週間やらなきゃ1ヶ月近くやってないと同じなのに。

4ヶ月…！？

焦りのせいで頭がから回る。

きっとAdamもEveももうほとんど完璧なまでに仕上げてるんだろう。

なのに、それを率いるZeusがボロくそだったら…？

Edenはおろか、コズプロの信用問題にも発展しちゃう。

だからこそ、落ち着かなきゃいけないんだ。

ペリドットに見つめられる中、俺は目を閉じて深呼吸をする。

合わせられた額が離れていって、レオの手が俺の背中に回った。

……よし、大丈夫。

『レオ、手伝ってくれる？』

レオ「我が王の為ならば、我が身を粉にしても」

レオが微笑んだ。