革命の主役は我々だ！【番外編】 (ページ15)

今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:13,483 hit

バッドエンド【sn】ページ15

ut〈すまん、何人か殺れへんかった！救護室向かっとう！〉

gr〈救護室は要だ。手が空いてる奴は防衛に回ってくれ！〉

インカムからの指示。

…………こっちに向かってんのか。

sn「重症患者だけ奥に移動させて。軽傷で動けるようなら防衛に少しまわって＿＿」

兵士に指示を出してた時。

「！…しんぺい先生！！」

俺の腹から銀色に光る剣が見えた。

1拍の後に、ごぽりと嫌な音をたてて血が喉を逆流してくる。

剣を抜かれたと同時に俺は膝をついた。

そのまま力なく地に伏せる。

「は…ははは！我々国の守護神である医者を殺ったぞ！これで俺らが勝ったもどうぜ＿＿」

刺客は全てを言葉に紡ぐことなく兵士によって絶命した。

じくじくと腹から血とともに痛みが出てくる。

腹からも口からも絶えず血を吐き出し続けた。

gr「しんぺい神！」

グルッペンが慌てて俺を抱き起こした。

ばらばらと何人かの幹部が集まってくる。

泣きそうな声でグルッペンが誰かに指示をしてるのが聞こえた。

…………なんでお前がここにいるんだよ。

お前は前線で指示を出す役目があんだろうが…

em「と、とりあえず応急処置を！」

医学を少しだけかじってたらしいエーミールが俺の腹部を圧迫して止血を試みる。

でも中々止まらなくて、俺の体は冷えていく。

あ………目が霞んできた。

sn「ぐるっぺん…」

gr「喋るな！」

sn「いいから…俺はもう無理だからさ……最期にお願い…聞いてよ」

グルッペンは、いやいやと首を横に振り、俺をきつく抱き締めてくる。

まったく…医者が言ってるんだから、助からないよ、もう。

sn「…Aを………頼む…あの子はきっと…また俺を探しに行くと思うんだ……でも…………探さないで…って……………つた…えて……？」

gr「………っ…」

グルッペンが俺の手を握りしめてくる。

ああ…だんだん瞼が落ちていく。

sn「たのしかっ…たよ………ほんと…に……………であって…くれて………あり…が、と……………ね…」

ゆっくりと閉じられる瞼が最期に映したのは、グルッペンの涙だった。