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あがってきたのはやはり少女。
といっても20前後だろうが。
しんぺい神やチーノよりももっと薄い髪は艶やかで、死んだように開けられた瞳からは澄んだ蒼色の瞳が見えた。
中でも目を引くのが彼女の右腕。
gr「…………氷?」
氷で造られたような腕だった。
何本もの氷柱が突き刺さっているような、そんな感じ。
俺は興味を引かれて、あげかけた右手を下げた。
「忌み子として売られた悲しき少女。その腕は氷の女で出来ています!さあ、スタートは10万!」
首謀者が声を張り上げると、だんだんとあがっていく値段。
………ふむ。
俺の口が知らずに弧を描いた。
gr「5億」
途端に静まり返る会場。
そして一気に湧き上がった。
「5億!5億が出ました!他にいらっしゃいませんか!」
誰もいないらしい。
別に5億を払うつもりはないゾ。
何度も言うが、ここは潰すからな。
俺は首謀者に呼ばれて中央の壇上に登った。
「さあ、本日の目玉をお買い上げになったのは………え…貴方は___」
gr「さあ、死 ね」
買い上げた少女を長いコートに隠し、俺は右手を高々とあげた。
瞬間、隣に立った首謀者の首が飛んだ。
そっからは阿鼻叫喚。
五月蝿い悲鳴が飛び交った。
それも数分で消えたが。
kn「なあなあ!金庫に10億あるで!?」
gr「それは我が国の資金にする。持って帰ってくれ」
zm「…それ、あとでトントンに怒られるんちゃう?」
ゾムが指さすのは、俺のコートを着せた少女。
怯えたように小さくなっている。
gr「トン氏が俺に逆らえると思うか?」
ゾムが盛大に溜息をついた音と、コネシマが大金にはしゃぐ声が、誰もいなくなった会場に響いた。
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コレット(プロフ) - カラさん» あざっす! (2020年2月9日 7時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
カラ - コレットさんの作品面白くて大好きです!これからも頑張ってください。 (2020年2月8日 21時) (レス) id: 4407d2bed4 (このIDを非表示/違反報告)
コレット(プロフ) - ロアさん» ありがとうございます! (2020年2月6日 8時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - 言葉に出来ないくらい好き……(/ω\)キャー (2020年2月5日 21時) (レス) id: 148e7f1d83 (このIDを非表示/違反報告)
コレット(プロフ) - 歩葉さん» でしょ!書いててめっちゃ楽しかったっすからね (2020年2月4日 20時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コレット | 作成日時:2020年2月4日 15時