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そう言うと、Aちゃんがちょっと驚いた顔をした。
彼女は聡明だから、今の言葉で気付いたんだろう。
眠そうに細められていた目は開き、逆に訝しげに細められた。
『お前は誰だ』
低い低い声。
ああ、本当にあの文献は凄い。
こんな事までわかるなんて。
麒麟が警戒する時の"音"が聞こえてくる。
俺は小さく微笑んだ。
sn「俺はね今代の応竜だよ」
そう言うと、みるみるうちに大きくなっていく虹色の瞳。
それがなんだか可笑しくて、くすくすと笑ってしまった。
sn「俺はまだ3代目なんよ。先代が長生きでさ。1000年生きたらしくて」
応竜の特徴は背中に鷲の翼があること。
人型をとってる時は小さくなってるんだけどさ。
俺は着物を脱いで背中を見せた。
Aちゃんが何となく納得した顔をした。
『ああ…だから初めて会った時に懐かしい匂いがしたんだな…』
って嬉しそうに笑ったんだ。
凄いな、その翼、ってしげしげと眺めてるから、なんだか気恥ずかしくて着物を着直した。
Aちゃんのその瞳も綺麗だね、とこちらが言うと照れるから面白い。
sn「俺はまだ80年くらいしか生きてないんだ」
『80年…！？じゃ、じゃあ…しんぺい神は80歳なのか！？』
物凄く目を大きくしてびっくりしてたから、思わず笑ってしまった。
sn「そういうんやないんやけどね。四獣は、他の生物とは時間の流れが違くて、見た目とは全く違う年齢なんよ」
Aちゃんはまだ25年くらいしか生きてへんから、背もまだ小さいだけ。
麒麟は確か、今代、つまりAちゃんで24代目だったはず。
ふぅん……と小さく呟いて何かを考え始めたAちゃんの髪の毛に目をやった。
麒麟の特徴は虹の瞳の他にもう1つ。
これは四獣に代々伝わっとるやつなんやけど。
麒麟は代替わりが激しくて、そういった話も伝承されんかったんやろか。
麒麟の髪は淡い金髪なんや。
絶対に。
髪の毛は鬣に相当しとって、長く長くしとかなあかん。
Aちゃんの髪の毛は背中あたりやけど、ほんまやったら膝裏まで伸ばさなあかんらしい。
……そんなこと教えてくれるやつおらんかったんやろうけど。
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魚(プロフ) - miiさん» はう...！ありがとうございます…！ (2020年10月26日 16時) (
レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - 私がこの世界に入り、最初に見た作品が魚さんの作品でした！とても面白く、今でも大好きです！この話が完結したら活動休止するのはさみしいですが、これからも頑張って下さい！ (2020年10月23日 16時) (レス) id: fea92a175e (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - 麻痺さん» ありがとうございます！今しばらくお待ちください… (2020年8月23日 21時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
麻痺 - 好きすぎる！更新楽しみに待ってますー！ (2020年8月22日 2時) (レス) id: dce11f68c6 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - アカツキさん» ありがとうございます〜！ (2020年7月7日 7時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2020年2月17日 9時
