（9） ページ19
Aside
【攻撃せよ】
脳内にはただこの4文字。
私はただナイフを手に前から迎撃しようとしてくる"敵"を排除する。
そこに慈悲などない。
だって、それが私に課された"命令"だから。
"命令"は絶対。
【攻撃せよ。攻撃せよ。】
ただこの"命令"に従って人を斬り殺 して歩く。
ナイフから、肉を切り裂くぶにぶにした感覚が血に濡れた手に伝わってくる。
ci「A！目ぇ覚ませ…！」
ht「駄目だ…！聞こえてない！」
ut「チーノ危ない…！！」
あれ？
どこかから知った声が聞こえてくる。
でもどこから？
ふわふわした水色の髪の毛が朱色に染まっていく。
それの肩を抱いて泣きそうな声でそれに声をかける青黒い髪。
それらを見下ろす私と相対する真っ白な軍服。
ああ、この白い軍服が朱色に染まるのはきっと、きっと＿＿＿
『綺麗でしょうね』
私の口が三日月を描いた。
一瞬のうちに白い軍服から朱色の華が咲いた。
白い軍服が膝をついた。
……1輪じゃあ足りないかな？
もう1輪咲かそうと思ってまたナイフを振り上げる。
けれど、右肩にきた鈍痛に動きを止めてしまった。
誰だ。
折角お楽しみの時間だったのに。
ぐるりと後ろを向くと、はるか先からスコープでこちらを覗く紫のヘルメットが見えた。
『はっ……………あはっ…ははははははっ！』
愉快、愉快だ！
あそこの位置から狙撃したのか！
なんて腕のいい狙撃手だろうか！
私は華を咲かせるのを止めて、かの狙撃手の元に急行する。
ダンッダンッと銃弾が撃ち込まれるが、そんなの関係ない。
皆だって、ご馳走があるのに飛びつかない訳ないでしょう？
それと一緒。
ぐんぐんと紫のヘルメットが近付いてくる。
あと数m。
shp「…っ………もっと違うタイミングであんたの笑い声を聞きたかったっすよ」
そう言い残して逃げていくので、更に追いかける。
いいねぇ、鬼ごっこか！
紫のヘルメットを全力で追いかけながら、沸くように出てくる雑魚兵士を切り倒す。
『邪魔です。退きなさい』
退いてくれる前に私が喉元切り裂いて、物理的に退かしていくのであれだけど。
だんだんとナイフが血脂を吸って使えなくなってきた。
あー…いい感じに剣とかあったり………
するんだなぁこれが！
雑魚兵士達の腰には支給された剣が一振りずつある。
それをパチってまた駆け出す。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「軍パロ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
魚(プロフ) - みゅーとさん» あああ…ありがとうございます〜… (2020年4月1日 9時) (
レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
みゅーと - あ''あ''ぁ''...いい話っすねぇ( ；∀；) (2020年4月1日 2時) (レス) id: c22a47d948 (このIDを非表示/違反報告)
みゅーと - 114514便利っすねぇ (2020年4月1日 2時) (レス) id: c22a47d948 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - 憐さん» んぇぇぇ……ありがとうございますぅぅう… (2020年2月22日 9時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
憐 - あ、え……うそぉーん。親の前でこの小説読んでたら泣いてしまった……あぁ、そんな目で見ないでクレメンス〜！泣くぐらい神作品でした。 (2020年2月22日 8時) (レス) id: b6e961ac32 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：コレット
| 作成日時：2020年1月17日 12時
