味方最大の脅威にも脅威がいました【zm】

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zm「な、なーなーA。構ってぇやまじで…」

『今は無理やって言ってるやろ？後でな？後で』

zm「後でやいうてもう10分経ってるもん」

『まだ10分やろが』



ゾムの額にでこぴんをお見舞いする。

それでもいやいやと抱きついてきて、額を擦り付けてくるので頭を撫でてやった。

ゾムと恋仲になってはや5年が経っていた。

月日というのは恐ろしい。

ゾムと恋仲になった当初はグルッペンに出した希望通り暗殺部隊副隊長として、ゾムの手伝いをしながら兵士を育てていた。

それからつい先日まで、ここから行くだけで3ヶ月ほどかかるδ国に観光客として行ってきていたので、ゾムの甘えたが激化している。



(おい誰や甘えさせてあげるって言ったやつ……寧ろこっちが甘えられてんねやけど)



心の中で盛大に毒づく。

でも4年くらい会っていないので、やっぱり寂しいとは思っていたし甘えたかった。

この事後処理の書類さえなければ、思いっきり抱きついて擦り寄って甘えたかった。

まだ甘えてくるゾムを無視して、パソコンのキーを叩く。

あとちょっとだけだ、心を鬼にしろA。

ずっと(と言っても15分)構ってくれないAに拗ねたのか、ゾムが頬を膨らませた。

今回Aが帰ってきたのは、この書類を出すためだけなのだ。

Aがいない4年でこの国では神様騒動なるものがあって、幹部は天界に行くという貴重な経験をした。

その神様は確かに可愛かったし、皆から好かれるような性格をしていたけれど、彼女を見る度にAを思い出してしまって、なんだか辛かった。

今は何故か小さくなって、ショッピの養子になっているのでなんとも思わないが。

4年振りに帰ってきた彼女は少しやつれていて、目には薄らとくまが出来ていた。

甘やかしてあげたくて、甘やかして欲しくて擦り寄ってみたものの、中々こちらを向いてくれない。

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