味方最大の脅威にも脅威がいました【zm】

（6） ページ17

『はぇー……私が幹部？』

gr「そうだ」



革命から約1年。

半年程前にθ国の跡地に、グルッペンを総統とする軍事国家"我々国"が建国された。

城は要塞の様な出で立ちで、国民は今まで以上に活気に満ち溢れている。

ここは要塞4階のほぼ中央にある総統室。

タワーの如く積まれた事後処理の書類を片付けながら、グルッペンは言った。

幹部にならないか、と。

既にメンバーのほとんどが幹部になっているらしい。
けれど。



『いや、私は辞退させてもらうわ』

gr「む。何故だ？」

『……私は人の上にたっていい人間ちゃうねん。せやからそうやな…ゾムの下にでも組み込んどいてや』



ひらひらと手を振って総統室を出ていく。

グルッペンは顎に手を当てた。



gr「人の上にたっていい人間ではない…だと…？」



部屋の外に出たAは、総統室の扉を背もたれに座り込んでいた。

喉が締められている様に苦しくて、嫌な音を鳴らす。

嫌なものを思い出してしまって、脳みそを直接手でかき混ぜられているような、そんな嫌な感じ。

目の前が白くなって浅い息を繰り返す。


苦しくて


苦しくて



苦しくて苦しくて苦しくて苦しくて苦しくて苦しくて苦しくて。



空気を求めて胸の辺りを掻きむしった。



os「ふんふーん……あ、Aめう！…………？A？A！？」



ふわりとした浮遊感を感じ、次に感じるのは頬を打つ風。

視界が暗転して、次に目を開けた時には白い部屋にいた。

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