９ ページ10
大野はキョロキョロと 皆の顔を上目遣いで見比べている
智「え……あの、所長……話がよく わかんないんですけど…」
所長はくるりと背中を向け答えた
所「そいつらに聞け、ミーティングがてらゆっくり話してみろ
……詳しくはまた後日連絡する」
四人は立ち去る背中に、姿勢を正して一礼をする
足音は遠ざかり……やがて何処からか、扉の閉まる音が聞こえた
.
智「…え………どういうこと？」
不安そうな大野を 二宮は暫く眺め
テーブルの前まで来ると、腕を伸ばし しゃがみ込んだ。
和「何…大野さん……前の記憶なかったの？」
智「ん？…ああ……なんか そうみたい」
和「軽いな〜。当のアンタがそんなんだから、こっちも全然気づかないんでしょ？
ったく…… …ホント…大変でしたね」
目の前の長机に顎を乗せ、こちらを見上げる二宮に
思わず照れて微笑む大野
智「そんなの、なんも大変じゃないよ。
別に不便な事ないし… ……まあ、ただ どうにも眠くてなぁ〜」
和「ハハ、それって関係あんの？」
すると 櫻井が二宮の後ろから、大野に声を掛けた
翔「さと… あ……の、大野さん……所長の話、簡単に説明しますね」
智「ん？ あ…はい」
翔「僕たち五人は 特別チームに選ばれて…
今度 テンペストという惑星に派遣されるらしいんです」
智「はぁ………えっ？おれも？」
和「そうみたいですよ」
翔「それで、このチームテンペストのリーダーに……大野さんが選ばれました」
智「……へ？…」
和「所長命令です」
パチパチとまばたきをして、眉間にシワを寄せる大野
そのままボンヤリ視線を泳がせると
こちらを向いて机に腰掛けている相葉と目が合った
雅「り、い、だ、あ ……大野君がリーダーなんだって！」
口に手を添え
小声で話しているつもりであろう相葉の声が、辺りに響く
無言で自分を指差す大野と、大きく頷く相葉
それを横目に 松本が櫻井の腕をひく
潤「なぁ……ホントにいいのかよ」
すると櫻井は、軽く微笑んで……
頷きながら囁いた
翔「…俺も……これが、今回は……一番良いと思うんだ……ありがとな」
そして、松本の肩を叩くと
大野の元へと歩み寄り……
松本は、その後ろ姿を 不満そうに見送っていた
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 221人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
智love(プロフ) - はじめまして！最終章楽しみにしています！早く読みたいです (2018年11月10日 15時) (
レス) id: 7efbb38ffe (このIDを非表示/違反報告)
サハラ(プロフ) - さっちゃんさん» はじめましてm(_ _)m作者のサハラです。皆様からのご意見は有り難くお寄せ願っておりますが、まずは冒頭の説明文をお読みになっていただきたいと思います。その上で何かございましたら、是非またお気軽にいらしてください。 (2013年10月7日 19時) (携帯から) (レス) id: b75127c789 (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん - メンバーの名前の字、間違えすぎです。 (2013年10月7日 18時) (レス) id: 0d1102dd68 (このIDを非表示/違反報告)
白冬(プロフ) - 初めまして!!白冬と言います!!この作品を私のプレイリスト（http://uranai.nosv.org/u.php/list/white-winter/）に載せてもよろしいでしょうか？お返事、お待ちしております (2012年12月30日 21時) (レス) id: ca31de65da (このIDを非表示/違反報告)
ゆりちゃん(プロフ) - 久しぶりに最初から読み直してまたこの世界に帰ってきました♪5人の個性がそのまま出てる長編（大河かも・笑）ドラマな感じ満載で楽しんで読んでます♪丁寧なお話づくり、ありがとうございます♪ (2011年9月4日 7時) (レス) id: 8c29e029e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サハラ
| 作成日時：2010年10月23日 0時
