10 ページ12
＊職員室＊
『あれ、ツムル先生』
「あ、A先生」
時間割りで言うと一限目に当たる時間帯
殆どの先生は授業に出払っているため、職員室は物凄く静かだ
きっと誰も居ないだろうと思いドアを開くと珍しい人物が居たもので、思わず声をかけてしまった
『先生じゃないです。ツムル先生は授業無かったんですか？』
「そうなんですよ、だから休憩時間だと思って全力で休んでます(笑)
A先生は？職員室に居ないの珍しいですよね」
『そんな職員室に住んでるみたいに…(笑)
図書室の司書さんのお手伝いで、本の入れ換えをしに行ってたんです
あと先生じゃないです』
「さすがですね、A先生
いつも雑用押し付けちゃってるみたいですみません」
『いえいえ、先生方のほうがやる事多いでしょうし
雑用も私の業務の一つですよ
あとツムル先生、
私は教師じゃないって何回言ったら受け入れてくれます？』
何度訂正しても全く同じ答えを返してくるツムル先生に、半ば呆れながらそう言うと
「えー(笑)もういいじゃないですか先生で
生徒も教員も大歓迎だと思いますよ？」
と、最近お決まりになりつつある言葉を返してくる
『教師の採用試験なんて受けてないですよ…
バビルスの教員なんて魔界でも指折りの実力者達なのに…』
「きっと大丈夫ですよ、余裕で受かりますって
A
『ツムル先生、可愛さで誤魔化そうとしても無駄です
いい加減にしないと教職員全員の前で"可愛い"連呼し続けますよ』
…ちょっとした冗談のつもりだった
この言葉が、まさか
「…俺って…そんなに可愛いんですかね…？」
ツムル先生の地雷だったとは…
＿
それから暫し、気まずい雰囲気が流れる職員室
流石にいたたまれず
『私でよければ…お話、お聞きしますよ…？』
と、今私に言える最大限の気遣いの言葉を発する
気まずさを紛らわすために淹れてきたコーヒーを飲み、二人ともひと息ついたところで
「新入生に…可愛いって言われたんですよ…」
どこか落ち込んだように話し始めるツムル先生
『それは…なかなか教育しがいのある生徒ですね…』
新入生ということはほぼ初対面
初対面の男の教師に向かって"可愛い"とは…勇敢な学仔もいたものだ…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 304人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sora(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます！コメントとても嬉しいです！これからもお付き合いください♪ (2023年3月26日 19時) (
レス) id: 94a08e502e (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2023年3月26日 11時) (レス) @page14 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - soraさん» えっっ！？！！作品見られて……！？？えっsora様に認知されてるとか凄いはずかしいです…私こそ嬉しくて二度もコメント失礼しました…！改めてこれからも体調に気をつけて頑張って下さいっ😊！！ (2023年3月22日 22時) (レス) id: 717bb880ce (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - ゆきんこさん» ちょとまてください、ゆきんこさんですか、え…大っっっ好きです！！先程作品を拝見させていただいているときに気づきました、二度もすみません。こちらこそです！いつも楽しく拝見させていただいております！(笑)改めてコメントありがとうございます！長文失礼しました (2023年3月22日 22時) (レス) id: 94a08e502e (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - ゆきんこさん» ありがとうございます！面白いと思っていただけているのなら、作者の本望です！これからもよろしくお願いします！ (2023年3月22日 21時) (レス) id: 94a08e502e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：sora | 作成日時：2023年3月22日 14時
