第170話:お迎え ページ13
モモノキ「色々ありましたが、楽しかったですね」
「…ああ、そうだね」
大回転のせいで酷く乗り物酔いをしてしまった私達。予定より2時間ほど早いが、ひと足早く私の家へと向かうことにした。
ああ、今度こそ空を飛ばなければならないのかと若干気落ちしていた矢先、パーク外へ出ると道の端に何故か見覚えのある姿が。
オペラ「お帰りなさいませ」
モモノキ「オペラさん!?」
「え、なんで…」
まさか連絡したから?と言いかけると、「実はずっと待っておりました」と真顔で返してくる。
これは嘘だな
「父上が?」
オペラ「いえ、私の独断です。そろそろ出てくる頃かと思いまして」
オープンセレモニーは楽しかったですか?と聞いてくるオペラは、全て父上から聞いたのだろう。ああ、今朝父上が黙って誤魔化したのはこれが原因か…と今更悟ってしまう自分が恥ずかしい
「知ってたなら教えてよ…」
オペラ「申し訳ありません、忘れておりました」
これも嘘だな、と私の直感がそう告げた。
明らかに愉しそうな顔をしている。困ったものだ
「私今日は自分の家に——」
オペラ「承知してます。その上でここに迎えに来ました」
「…そうなんだ」
オペラ「それと、こちら酔いに効く魔法薬です」
観覧車の事まで予測していたとは。
それにしても、ここまでしてくれるヒトだっただろうか…?なんだかいつもより優しい気がするのは気のせいか?
怪訝な表情でありがとう、と言って薬を受け取る。彼は満足そうな笑みを浮かべると、くるりと振り返り御者台へ乗った。
「乗っていこうか」
モモノキ「それはもちろん助かりますが…A先輩乗り物酔い大丈夫です?」
「ああ、大丈夫だよ。この馬車は乗り慣れてるから」
それに薬も貰ったしな
「さあ、お手をどうぞ」
モモノキ「! あっ、ありがとうございます///」
顔を真っ赤に赤らめて、私の手を取るモモちゃん。何か変なことを言ったかな?
モモノキ「(今日の先輩凄く大人でカッコイイから、なんか恥ずかしいわ…いつも素敵だけど!)」
数時間前
オペラ「Aからヘルプコールが届きましたが」
サリバン「も〜だから言ったのになぁ、今日パークに行くとローズ君に巻き込まれるよって」
オペラ「理事長、言っては無いです」
サリバン「あれ?」
全く意図が伝わっていないことに気が付かないサリバンであった
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えんさん(プロフ) - ニャンゴロリーン♬さん» ニャンゴロリーン♬様、コメント誠にありがとうございます!悪周期編きちんと書く予定なので、楽しみにお待ちいただけると嬉しいです!ゆっくりではありますが更新していきます! (1月7日 1時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンゴロリーン♬ - 悪周期編になったら大変な事になりそうな気がする…更新、楽しみにしています‼ (12月29日 20時) (レス) @page19 id: ada088a93e (このIDを非表示/違反報告)
えんさん(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこ様またコメントを下さりありがとうございます!☆*。 モモちゃんとの乱闘騒ぎは無事回避致しました!笑 きっとそんな事になっていたら隣からカルエゴ先生が飛び込んできていたかもしれませんね! (11月12日 19時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - これは草wwwモモちゃんと乱闘になるかと思ったわwwww (11月12日 18時) (レス) @page18 id: c52b7a4661 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えんさん | 作成日時:2023年10月10日 0時