遠い ページ9
アンジ視点
「やっぱりアンジってイケメンだよなぁ〜。」
目の前で頬を緩ませるヒヨリ。
それ、本人の前で言うかよ。
「マジで尊い。」
「うーん、それを俺はどう受け止めればいいわけ?」
苦笑してみると、彼はう゛ッ、と声にならないような音を喉で鳴らした。
彼によれば、俺は彼の「推し」らしい。
俺の顔が、とあるソシャゲの登場人物に似てるらしく、それ自体が彼の推しなのだ。
しょうがないっちゃしょうがない気はするが。
やっぱそれを本人の目の間で言うかよ。
イケメンだイケメンだってヒヨリはよく言うけど、さほどじゃないし。
こんなくらいのヤツなんてそこらじゅうにいるだろう。
全く、なんで俺なんだか。
俺じゃなきゃ、良かったのに。
「あ!推しの新衣装!!」
目の前で嬉しそうにスマホの画面を見るヒヨリ。
そんなのより、
お前の推しより
俺のこと、見てほしいのに。
多分アイツは俺に推しフィルターかなんかかけてんだろ。
だから平気で目の前でかっこいいだとか、イケメンだとか言えて。
俺はヒヨリのこと可愛いも何も言えてない。
相変わらず俺の情けなさに反吐が出る。
「推し、って、最悪だな。」
ぼそりと呟いた。
ヒヨリには聞こえていないみたいだった。
推し、なんて恋愛対象から一番遠いじゃんか。
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←先輩捕縛
6人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はいどれんじあ(プロフ) - 瑠璃-るり-さん» ありがとうございます。頑張ってネタ探してきますw (2022年11月18日 20時) (レス) id: 428a11731d (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃-るり-(プロフ) - え…、あ、、最高だぁッ…、お気に入り&評価失礼しますッ (2022年11月18日 7時) (レス) @page2 id: dd974ea994 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はいどれんじあ | 作成日時:2022年11月17日 19時