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｢君がAちゃん？｣
『はい、よろしくお願いします。』
爽やかな笑顔の男の人。
この人が上司か…。
｢俺君の教育係の宮舘涼太って言います。よろしくね？｣
『宮舘さん。』
｢そ、社内では舘さんとか呼ばれてるから好きに呼んで。じゃあ行こっか。｣
馴染みやすい。そんな雰囲気の人だった。
総務部と書かれた小さなプレートがかけてある部屋に入る。
中には10人程度の人たちがパソコンに向かってなにか打ち込んでいたり、書類を探していたりした。
宮｢部長、新人の田中です。｣
｢お、入社式終わった？じゃあ、みんな！注目！｣
部長と言われたおじさんはニコニコ笑顔で狸みたいで可愛いって声が漏れそうになるくらいの人だった。
良かった優しそうな人で。
『今日から入社しました、田中Aです。研修中総務部でお世話になります。よろしくお願いします。』
深々と頭を下げるとよろしくね〜！なんて声と拍手が聞こえる。
あったかそうな部署だ。
宮｢じゃあ、とりあえず今日は社内見学だけしよっか。｣
そう言われて宮舘さんのあとを追った。
宮｢…で、最後にこれ社員証ね。会社近くなったら首からぶら下げてたら警備員さん中に入れてくれるから。…なにか質問あるかな？｣
一通り会社を見学して最後に社員証を渡される。
聞いていいかな。
『あ、ありがとうございます。…あのこの研修で配属された部署で決定になることってあるんですか？』
私は企画部と営業部で希望を出していた。
宮｢え、総務部第1希望じゃないの？｣
何故か宮舘さんもすごく驚いた顔をする。
嫌な予感がする。
『はい、企画部で出てたんですけどいっぱいだったんですかね。』
宮｢…いやむしろ人気なくて企画部の同期は困ってたんだけど…なんでだろ。研修って名ばかりでこれがほぼ決定部署みたいなもんなんだよね｣
すごく気まずそうに宮舘さんが言うものだから私まで申し訳なくなる。
『いや！総務部の皆さん暖かくて逆に私でいいのかな？って…人気なイメージなので。』
宮｢そうだね。総務部は一番人気だったよ。でもむしろ、俺は田中さんが来てくれてよかったって思うな。これからもよろしくね？｣
ナチュラルに握手を求められ流れで手を握ってしまう。
さっきから引っかかることばかりでもやもやするな。
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りな(プロフ) - 凄く面白くて一気に全話見ちゃいました笑笑更新楽しみにしてます！！ (2021年2月5日 11時) (
レス) id: 419554672b (このIDを非表示/違反報告)
桃もち(プロフ) - めちゃめちゃきゅんきゅんしながら読んでます！更新楽しみにしてます！＾＾ (2021年1月30日 13時) (レス) id: e248bb9fed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃむ | 作成日時：2021年1月27日 10時
