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「あ、伊野尾と有岡。」
移動教室で廊下に出ると前から2人が歩いてきていた
だいちゃんは全くこっちに気付かず教室の中にいる子に話しかけられていたのでそっちの方を向いていた。
伊野尾くんは大して興味無いのか視線をキョロキョロさせていたのですぐこっちに気が付いた。
「…手、振ってるよ」
振り返さないの?と千景に言われよく見てみると腰のあたりで小さく手を振ってくれていた。
私も同じく振り返すと嬉しそうに微笑んでいた。
人気がある彼なりの気遣いだろう。目を付けられかねない。
行こっかって歩きだしたら、さすがに近くまで来るとだいちゃんも気付いた。
「あ、A今日放課後暇?」
「うん、特に予定は無いけど」
「ミーティングだけで終わるから一緒に帰ろうよ。母ちゃんからお使い頼まれたんだ」
そう言って携帯のメモ画面にはたくさんの食材と見られるものが書いてあった。
「うん。いいよ。待ってるね。」
そう言うとまたな、なんて手を振ってくれた。
だいちゃんの隣にいた伊野尾くんは一言も発さずにずっと私とだいちゃんを交互に見ていた。
あ、幼馴染なの今知った的な…?
だいちゃん言わなさそうだもんな。
勝手に納得してると夫婦か!なんて千景に突っ込まれた。
「薮先生〜」
「よ!山田。どした?」
ミーティングだけなんて言っても軽い練習はあるみたいで暇なので歴史科の教室を覗くと薮先生がいた。
「暇だからー。お話し相手になってください」
「珍しいな。いいぞ〜まあ入って入って」
相変わらずの余談がすごくて会話が止まることは無かった。
あっという間に時間はすぎて
<終わった。どこいる?>
ってだいちゃんから連絡が来て急いで薮先生とお別れして昇降口を目指した。
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作者名:にゃむ | 作成日時:2019年2月28日 5時