カタツバキの花を君に *Kei.I* (ページ18)

今日:2 hit、昨日:21 hit、合計:40,049 hit

17* ページ18

ドキドキしながら何回も番号を見直してショートメールを送る。

男の人にメールを送るのなんかだいちゃんとお父さんと…片手で数えれるぐらいの回数だ。

しかも自分から連絡だなんて。

ドキドキしながら待ってると返信は思ってたより早くて

＜伊野尾です。(笑)登録するね。上の名前何？＞

「うわぁ～。なんか…」

自分成長したなとかしみじみ思ってしまう。

その後、向こうに電話番号が登録されたのか、無料の連絡アプリに連絡先が入ってきて

勝手に入っちゃった！なんて猫が頭を下げてるスタンプと一緒に送られてきた。

千景…！！！

伊野尾くんは思ってたより優しそうです。

「…で、会話今も続いてるの？」

「え、続くわけないじゃん。」

翌日学校で千景に昨日あったことを一通り説明する。

なんで会話が続くの？

「ありがとう！って来たから既読つけて終わったよ。」

だってなんて返したらいいかわかんないし。

「てっきり伊野尾とそういう仲になったのかと思ったわ。」

千景の言葉に飲んでいた紙パックを握りつぶしそうになる。

「ないない！お友達だよ！何言ってんの？」

お友達ねえ…なんて意味ありげな視線を私に向けて千景は次の話題を切り出した。

伊野尾くんと私が？ないない。ありえない。

「そういえば、明後日総体じゃん」

「そうだよ。どしたの？」

「いや、だいちゃんが見に来てって言うからだいちゃんのお母さんとお兄ちゃんと見に行くの」

「家族か！有岡家じゃんもう」

「仲良いだけだよ～」

だいちゃんが言ったのか分からないけど、だいちゃんのお兄ちゃんだいすけくんに誘われた。

大貴には内緒ねなんて言われたから言ってないけど。