50話 ページ13
「……圭人!」
屋台が並ぶ土手とは少し外れた薄暗いところに圭人と九谷がいた。
「Aはっ……!?」
「おい裕翔!」
九谷に掴みかかろうとする裕翔を止める涼介。
「し、しらないわよ…!!」
半歩後ろに下がって怯えた目で訴える九谷。
「足、怪我してるみたいで…」
圭人が痛々しそうな目で九谷の足を見る。
確かに、九谷の足は血だらけだった。
「お前が連れてったんだろ?知らないわけないだろ。」
そんなこともお構い無しで怖い目で問い詰める涼介。
「そうだよ。勝手にAが何の連絡も無しにいなくなるわけないだろ。」
「答えろよ、」
3人で問い詰めると目を涙で濡らし聞き取れるか聞き取れないかの声で呟いた。
「……神社」
その言葉と共に九谷は自分の後ろ、つまり僕達の前に続く道を指さした。
「…裕翔!」
その言葉にすぐさま裕翔が飛び出す。
それを追いかけようと僕と涼介も駆け出そうとするけど
ギュッ____
「…んだよッ」
九谷が僕達の服の裾を掴んでそれを止めた。
「私、悪くない…!あいつが勝手に…!」
大粒の涙をぼろぼろと零しながら必死に言葉を繋ぐ九谷。
パシッ
「言い訳はあとにしなよ」
そんな九谷の手を圭人が払い、
「早く行ってあげて!」
そう言って背中を押された。
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作者名:にゃむ | 作成日時:2019年1月15日 22時