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「じゃ、邪魔するのもなんだし、僕、もう行くね。お邪魔しました、相川くんによろしくね。

それから、今日は日曜日だからあまりうるさいことは言わないけれど、羽目を外し過ぎないようにね。それから、明日、歴史の小テストがあること、忘れちゃ駄目だよ?

それから、文化祭の準備、いよいよ本格的に始まるから、気合入れてね? それから__」


その後、『それから』を九回続けた天宮だった。

彼はひょっとすると、夏目漱石以来の『それから』遣いなのかもしれなかった。


「あ。そうだ、天宮。でも、一応、一つだけ訊かせてくれる? 天宮、お前、この辺で、高橋さんっていう家、知ってる?」

「高橋さん? ん、えっと__」


記憶を探る仕草をする天宮。それは、ひょっとしたら知ってるかもしれないと、期待させるに十分な仕草だったが、しかし__


「……いや、知らないな」


と、言った。


「天宮でも知らないことがあるんだね」

「言ったでしょ? 僕が知ってるのは、僕が知ってることだけなの。他のことは、からきしだね」

「あっそ」


そういえばやおいの意味も知らなかったしな。

そううまく、ことが進むわけがないか。


「期待に添えずに申し訳ないね」

「いやいや」

「じゃ、今度こそ、ばいばい」


そして、天宮翔太は、浪白公園を去っていった。

彼は、どうだろう、この公園の名前の読み方を知っていただろうか。

一つだけというなら、それを訊けばよかったと、少しだけ、思った。

そして__携帯電話に着信。

十一桁の数字が、液晶に表示される。


「………………」








五月十四日、日曜日、十四時十五分三十秒。

相川の携帯番号を入手した瞬間だった。

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灰猫(プロフ) - 紅茶さん» 紅茶さんコメントありがとうございます!お返事遅くなってしまい申し訳ありません(><) Twitterですが、アカウントを作り次第わたるマイマイ其の参の方にリンクを貼らせて貰いますのでもう少々お待ちくださいませ!! (2020年4月28日 0時) (レス) id: cd0e1b19a2 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - Twitter教えていただきたいです!都合上いいねとフォローしかできませんがそれで良ければお願いします! (2020年4月4日 19時) (レス) id: 8fbf982787 (このIDを非表示/違反報告)
灰猫(プロフ) - しのみやさん» しのみやさんコメントありがとうございます!これからも是非楽しく読んでやって下さい(*^ ^*) (2020年3月31日 23時) (レス) id: 06fe930ba8 (このIDを非表示/違反報告)
しのみや - 化物語も歌い手さんも好きなのでとても楽しく見させてもらってます! (2020年3月31日 18時) (レス) id: 5d97f4e4ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:灰猫 | 作成日時:2020年3月29日 14時

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