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「本当に何でもいいよ。どんな願いでも一つだけ叶えてあげる。世界征服でも、永遠の命でも、これから地球にやってくるサイヤ人を倒して欲しいでも」
「お前は神龍をも越える力を持っているというのか!?」
「当たり前だよ」
肯定しやがった。
「あんな肝心なときに役に立たない上に最後には敵に回ってしまうような裏切り者と同じにしないで欲しいよ。……でもまあ、確かに、僕としては、もっと個人的なお願いの方が助かるのは事実だね。お手軽だもの」
「だろうね……」
「いきなりこんなことを言われても、Aちゃん、やっぱり戸惑っちゃうかな? だったら、そう、ああいうのでもいいよ。こういう状況じゃ、よくあるスタンダードな願いじゃない。ほら、その一つの願いを百個に増やして欲しいとか」
「……え? ありなの? いいの? それ?」
こういう状況じゃ、恥知らずだけが口にする、ものすごくスタンダードなタブーの一つとして、よくある願いじゃないか。
しかも自分から言いやがった。
服従宣言じゃん、それ。
「何でも言って。出来る限りのことはさせてもらうつもりだから。一週間語尾に『にゅ』とつけて会話して欲しいとか、一週間下着を着用せずに授業を受けてほしいとか、一週間毎朝裸エプロンで起こしに来て欲しいとか、一週間浣腸ダイエットに付き合って欲しいとか、Aちゃんにも色々好みはあるでしょう」
「お前、私をそんなレベルのマニアックな変態だと思ってたのか!? いくら何でも失礼過ぎるだろうが!」
「いや……あの、申し訳ないけれど、さすがにそういうのを一生とか言われると、ちょっと、僕としては、ついていけないというか……」
「いや、違う違う違う! 自分のマニア度を不当に低く評価されていることに対して怒ったわけじゃない!」
「ああそう」
お澄まし顔の相川だった。
完全に私を弄んでいる……。
「というか、相川、お前、そんなアホな要求を、一週間なら呑めるのかよ……」
「その覚悟はあるよ」
「………………」
捨てちまえ、そんな覚悟。
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名無し16825号(プロフ) - ありがとうございます!これからも楽しみに待たせていただきます! (2020年3月28日 9時) (レス) id: 8fbf982787 (このIDを非表示/違反報告)
灰猫(プロフ) - 名無し16825号さんコメントありがとうございます!そう言っていただけてとても光栄です!この二人が付き合うかどうか等も今後の更新で分かりますので、ゆっくりですが今後も気長に更新を待っていただけると嬉しいです! (2020年3月28日 5時) (レス) id: 06fe930ba8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し16825号(プロフ) - ところでこの二人付き合うんでしょうか?(( (2020年3月27日 22時) (レス) id: 8fbf982787 (このIDを非表示/違反報告)
名無し16825号(プロフ) - すごく続きが気になります!面白かったです更新頑張ってください! (2020年3月27日 22時) (レス) id: 8fbf982787 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灰猫 | 作成日時:2020年3月26日 1時