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じゃなくて!

ああ、告られたらどうしようとか、結構真面目に考え始めている自分自身が酷く恥ずかしい! しかも、それについて考える際に、つい相川の胸元に眼がいってしまうのはどういうことだ!? 私はそんなつまらない人間だったのか!? 阿良々木Aは、男の子を外見で判断するような、品性の下劣な人間だったのか……。


「どうしたの? Aちゃん」

「あ、いや……ごめんなさい」

「何故謝るの」

「自分の存在が罪に思えてきたんだ……」

「なるほど。罪な男というわけだね」

「………………」


 いや。

 またそれ、意味は同じでニュアンスが違うし。


「つまりね、Aちゃん」


相川は言った。


「Aちゃんが何と言おうと、僕は、あなたに、お返しがしたいと思うんだよ。そうでないと、僕はいつまでも、Aちゃんに、引け目のようなものを感じてしまうと思うの。仲良くやっていくというなら、それが終わって初めて、僕達は、対等な友達同士になれると思うの」

「友達……」


友達。

なんだろう。

それはどう考えても感動的な言葉のはずなのに、適度な期待をしていたために、気落ちというか、なんだか、心のどこかでがっかりしてしまっている自分がいるような……。

いや、違う……。

決して、そういうわけでは……。


「どうしたの、Aちゃん。僕としてはそれなりに格好いいことを言ったつもりなのに、Aちゃんは、どうしてなのか失望したみたいな顔をしているよ」

「してないしてない。相川がそんな風に思っていてくれることがわかって、フレンチカンカンみたいに大はしゃぎしている自分を必死に隠しているから、逆にそう見えるんだろう」

「そう」


納得していないみたいな顔で頷かれた。

 下心のある女だと思われたかもしれなかった。


「まあいいや。とにかく__そういうわけで、Aちゃん。何か僕にして欲しいことはないかな? 一つだけ、何でも言うことを聞いてあげるよ」

「……な、なんでも?」

「何でも」

「ああ……」


同級生の男の子から、何でも言うことを聞いてあげるって言われた……。

図らずもものすごい偉業を達成した気分だった。


……………。

でも絶対、こいつはわかってて言ってるよな。

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名無し16825号(プロフ) - ありがとうございます!これからも楽しみに待たせていただきます! (2020年3月28日 9時) (レス) id: 8fbf982787 (このIDを非表示/違反報告)
灰猫(プロフ) - 名無し16825号さんコメントありがとうございます!そう言っていただけてとても光栄です!この二人が付き合うかどうか等も今後の更新で分かりますので、ゆっくりですが今後も気長に更新を待っていただけると嬉しいです! (2020年3月28日 5時) (レス) id: 06fe930ba8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し16825号(プロフ) - ところでこの二人付き合うんでしょうか?(( (2020年3月27日 22時) (レス) id: 8fbf982787 (このIDを非表示/違反報告)
名無し16825号(プロフ) - すごく続きが気になります!面白かったです更新頑張ってください! (2020年3月27日 22時) (レス) id: 8fbf982787 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:灰猫 | 作成日時:2020年3月26日 1時

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