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Lesson.7 ページ8

「あれ、三月と一織じゃない?」


テレビを見ていたお母さんがそう声を上げた。テレビを見ると、テロップには「デビュー記者会見」と出ていた。


「あの子達、アイドルになったの?」


「そうみたい。夢を叶えてすごいよね」


「ほんとね〜。でも、何だか遠くなっちゃうね〜」


お母さんの言葉に、胸が鈍く痛んだ。


「A?」


「何でもない。もう寝るね」


心配そうなお母さんに笑って、私は自分の部屋に行く。


嬉しいはず。……なのに、モヤモヤする気持ち。


この気持ちが何なのか、分からなかった。


ベッドに座ると、枕元に置いてあったスマホでラビチャを開いた。3人のグループラビチャに、おめでとうと送る。


既読がつくことはなかった。
きっと忙しいんだろう。


心の底から祝えない気持ちを見透かされそうで、私はそっとラビチャを閉じた。


ベッドに寝転がって目を閉じると、さっきのキラキラ輝いていた二人が思い出された。


別の世界。


「はぁ……」


吐き出した息は思ったよりも重く、私の身体にのしかかるように感じた。

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設定タグ:アイナナ , 一織 , アイドリッシュセブン   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:まいまい | 作成日時:2018年1月18日 23時

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