8.もう一つの糸 ページ31
目黒side
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『…いてっ、』
「動かないのー。…うん、化膿はしてないね、絆創膏に変えよう」
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あれから一週間。
岩本は学校に来ていない。
相澤曰く、毎日朝玄関までは来るが、
出ようとすると、耳鳴りがするらしく、
結局出られず、そのまま休んでしまうらしい。
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あの日、
3年のやつらは担任に事情聴取され、
岩本と相澤は保健室で落ち着くまでいた。
岩本は殴ってしまったため、手を切ってしまい、
相澤はドアにぶつかった時に当たりどころが悪く、おでこを切ってしまった。
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「ん、ふ、ｸﾞｽﾞｯ、ぅう、や、(首を振る」
『(もう大丈夫だよ、照)』
「ん、、んーっ(ﾌﾙﾌﾙ」
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相澤が怪我をしまったことが、岩本にとってとてもショックで、
相澤を抱きしめたまま、首を振り続ける。
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「っ、め、ねっ、んね、っ…」
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彼からの「ごめんね」を聞く度に、とても苦しくなる。
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帰りは岩本の母親が迎えに来てくれて、
『照は悪くないんです、私が…』
と、自分を盾にしてしまう相澤も、とても苦しそうだった。
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「…そんで、岩本の調子は？」
『うーん、学校以外の話の時は変わらないんですが、学校の話をしたら、思い出すのか…』
「そっか…、岩本にとってトラウマになってなければいいんだけどね。はい、終わったよ」
『ありがとうございます』
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手当を終え、ふぅ、と息を着く。
どうしたものか…、なんて考えてると。
「ｶﾞﾗｯ)相澤、帰るぞーー」
『え…、深澤？今日部活だって……』
「まだ部活中なんだよ！だから帰るぞ」
「…深澤、部活中なら体育館戻らなきゃいけないんじゃないの？」
「はーーーー、目黒先生？体育館だけが部活じゃないの！！
岩本んち行くから、ほら、さっさと行くぞ」
『えっ？！』
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当たり前だろ？みたいなドヤ顔かまして、
相澤のカバンを持ちさっさと出て行ってしまった。
ポカーン…とするのは相澤も俺も同じだった。
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「…まぁ、うん。とりあえず帰りなさい」
『はい…、ありがとうございました…』
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まぼ(プロフ) - 更新ありがとうございます！陰ながらずっと待ってました (2022年11月11日 6時) (
レス) @page46 id: 06c3adb039 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるてぃー(プロフ) - 更新ありがとうございます！更新してくれて本当に嬉しく思います泣 このお話が好きすぎていつも繰り返し繰り返し読ませていただいております…本当に好きです… (2022年7月18日 11時) (レス) id: 98132ec47d (このIDを非表示/違反報告)
ぴっぴ(プロフ) - 更新ありがとうございます！待っててよかったです。これからもファンとしてお話が続いてくのを楽しみにしてるので、焦らずゆっくりひらりさんのペースで更新続けて行ってくださると嬉しいです。 (2021年12月20日 3時) (レス) @page41 id: 59e8a972c2 (このIDを非表示/違反報告)
mitsuwako(プロフ) - 今現在障害を持つ子ども達を担任しているため色々考えさせられました。 (2021年10月10日 11時) (レス) @page40 id: 10c5e94b95 (このIDを非表示/違反報告)
アイ - すごく勉強になる作品で、とても面白いです！実際私も障害(この作品の照君のような障害)を持つ年下の男の子と仲がよかったのでちょっと思い出して涙が出てきました。これからも応援していきますので無理しない程度に更新していってください！ (2021年4月5日 16時) (レス) id: f99d55c0f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひらり | 作成日時：2020年7月25日 16時
