結び目【黄】

2.支え合い ページ6

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4歳になると、二人は保育園に入園した。



ゆきんこ保育園。


支援児を受け入れてくれる、とてもありがたい保育園だ。







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「ことり組担任の佐久間先生です！照くん、Aちゃん、よろしくね〜！！」




『さくませんせぇ？』




「おっ！Aちゃん、いいねぇ！照くんはどうかな？」





『んー、ちょっとね、ドキドキしてる！』





「先生、よろしくお願いします」





「はーい！じゃあ、ママにいってらっしゃいしようか！」





『いってらっしゃぁい』




「ふ、ぇっ、」







ニコニコなAに比べ、涙を流す照。



対象的な二人だか、日に日に二人が支え合っていることが見られるようになった。







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佐久間side





桜が舞い落ちる4月。




ゆきんこ保育園にも、新しく二名の子どもが入園した。




二人とも支援が必要だと前から聞いていたが、もちろん症状も違う。



こういう子は保育園に慣れるまで時間がかかる…と痛感していたけど、



この二人は今までに見たことの無いような絆で結ばれているような気がした。








「Aちゃんは康二先生とお話聞いててね」






「康二先生ってよんでな！」






『こぉ、じせんせぇ』






「そぉそぉ！よろしくなぁ」






「照くんは、阿部ちゃん先生とね〜」






「ん、やぁっあ！」





「おっと！初めての場所だから怖いよね、よいしょっ」






『…(ｿﾜｿﾜ』






「Aちゃん、照心配やねぇ？」






『…ん、ぐるぐる、』






「ん？」






『頭、ぐるぐるーって、やだって、照、』






「阿部ちゃん先生〜！照くん、頭ぐるぐるしてるって、Aちゃんが言ってます〜」





「頭ぐるぐる？うーん、じゃあお外行ってみようか？佐久間先生、ちょっと行ってきますね」





「はーい、行ってらっしゃい！」






Aちゃんの言うことは最初本当？って疑ってた。




でも数分すると、泣き止んで阿部ちゃんの腕の中で指吸をして落ち着いている照くんがいた。





「おっ、ぐるぐる治まったかなぁ」





『照！』





「わっ、Aちゃん？！」







照くんが帰ってきた瞬間、Aちゃんは慌てたように椅子から立ち、




照くんの元へ行こうとしたが、足がもつれて




思いっきり転んだ。






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