160:練習 ページ11
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バンド練習を早々に切り上げ(二人とも完璧だった)二人の歌練習に入った。
俺と鬼龍院さんは見学させてもらうことに。
「曲が入ってるCD渡されてるから、これで練習だね;」
Ni「用意周到過ぎて、腹立つわ…」
「もう観念しようよ;決まっちゃったんだし」
Ni「はぁ( ´Д`)やるか!どっちが先?」
「由加理ちゃん^^」
Ni「OK!流して〜」
セトリ順かな。
ということは、ナイジェラさんが先に歌うのか。
"たとえばそれは 遠い夏の幻
幼い僕らが観た夜明けよ
時は流れ 今、同じ陽の光浴びても
心は眠ってる"
一気に引き込まれる歌声。
少し低めなんだ。
"御伽の国のように
別れも、嘘もさらって
流れる日々の中
流されないように
何度も刻み込む
大切な思いを全て
永遠 忘れないように
堅い鍵をかけて"
高音部分もビブラートも綺麗に出てる。
だけど、
キャピキャピした可愛い声って感じじゃなくて、カッコよくて力強い感じの声。
ロック曲に合う声をしてる。
カッコいいな、ナイジェラさん。
「…由加理ちゃん、歌えてるじゃん!さっきの焦りはなんだったのーッ!!」
Ni「何言ってんの?ご本人様がいる中、歌うんだよ?!焦るに決まってんだろーッ!!」
「それは私も同じだろーッ!!」
おぉ;二人とも落ち着いて;
鬼「と、とりあえず、ビスクさんも歌ってみたらどう?」
「…はい」
本人の前で歌うのって、緊張するもんな;
あれ?でも、昨日も本人の前で歌ってたよね?
"六月の嘘 目の前の本当 セピアにしまいこみ
寄り添うとか 温もりとか わからなくなってた"
ビスクさんの声はナイジェラさんと比べると、少し高め。
透き通る声って、こういう事を言うんやろな。
"雨は いつか止むのでしょうか ずいぶん長い間 冷たい
雨は どうして僕を選ぶの 逃げ場のない 僕を選ぶの"
ビスクさんもビブラートが凄い。
そして、力強い。
いい感じのかすれ具合も出てる。
だから、二人ともあんなに踊っても歌えるんやろか。
Ni「アンタだって、歌えてんじゃねーかッ!!」
分かったことは、二人が歌もギター・ベースも完璧だということや。
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作者名:ミソジ☆☆ | 作成日時:2017年6月27日 14時