結婚恋愛６ (ページ10)

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ゼクシィとチョコレートページ10

コンビニに入ったらユノがカゴを持ってどこかに消えて、自分は雑誌のコーナーでゼクシィを手に取った。
自分が、この雑誌を手にすることが来るなんて思ってもみなかったからだ。
思わずニヤケてしまう口元をかみしめて誤魔化すのに必死。
胸に抱えた雑誌は思いのほか分厚いし、重くてこれを買って帰る女性は大変だなと思ってしまった。

店内を見回したら、棚より一つ分高いユノのニット帽が目に入った。
小走りで近づいたらカゴに色々入れていた。

「ちょっと、買いすぎ。」

「だっておいしそうだし。」

籠の中にはお菓子とアイスクリームで三分の一ほど占拠されていた。

「ま、いっか。」

「って、言うかその雑誌凄いね…。」

Aの胸に抱えられた重そうな雑誌を見つめた。

「でしょ？これ持って帰るの至難の業だよ。」

「かごに入れたら？」

「いいの。これは自分で持って帰る。って、言うよりイチゴ味ばっかり。」

籠の中身の大半はイチゴ味だ。

「チョコは家にいっぱいあるよ？」

チョコレート菓子を棚に戻しながらユノを見上げた。

「ああ、Aの寂しい時の必須アイテムだろ？
一泊宿舎に泊っただけなのに、ゴミ箱の中がチョコのゴミだらけだったし。」

クスクスと笑いながらAを見下ろした。

「うっさい！チョコがあるから我慢できることもあるの！」

「ま、浮気されるよりはいいや。」

「浮気なんか絶対しないもん。」

Aがレジに向かって歩き出した。
その後からカゴを差し出したら、雑誌を見た男性店員が二人を見比べた。
なんだか恥ずかしくてついうつむいてしまった。
ゼクシィだけは自分の腕に抱えて、他の荷物はユノが手に持った。