結婚恋愛６ (ページ46)

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ウィンクページ46

昨日と同じ時間に家を出て、ウェディングプランナーの事務所に立ち寄って、招待客リストと昨日決めたことを告げた。
招待状については本来は郵送だけど、個人情報の観点からお互い遠方の人間以外は手渡しにすることにした。

「一晩でこれほど決めてこられたとは大変だったでしょう？」

「いえ、それほどでも…と言いたいところですが、やっぱり大変でした。」

門倉がやっぱりと言った感じで笑った。

「では、引き出物とかもいくつか候補をあげてもみましたので、参考にしてみてください。」

パンフレットを渡されてバッグに詰め込んだ。今日の課題は引き出物を決めること。
事務所を出てカフェで軽くランチを取った。
バッグの中身をちらりと眺めてため息が出た。

「コーヒーをお持ちしてもよろしいですか？」

「すみません紅茶にしてもらってもいいですか？」

「かしこまりました。」

とにかく頭が重い感じ。それを払拭するためにカフェインを多く摂取しておきたい気分だった。
運ばれてきた紅茶は期待を裏切らないほど自分を落ち着かせてくれたし、これから千恵を待つには十分な間を持たせてくれた。

千恵がカフェの外で手を振っているのを見て急いで駆け出した。

「そんなに急がなくていいのに。」

「でも、千恵さんに色々迷惑かけてるし。」

「いいの、私の楽しみに付き合ってもらってるから。」

千恵の後ろを追うように足を進めたが、昨日とは逆方向だ。

「今日は色物ドレスですか？」

「ああ、それはさっき終わらせておいたから。」

「え？」

「写真撮影は思いっきり私が遊ばせてもらうから。楽しみにしてて。」

千恵の頭の中にはすっかり構図が出来上がっている様だった。

「で、今日はどこに？」

「いいとこ連れて行ってあげる。」

千恵がウィンクをして路地に入っていった。