結婚恋愛６ (ページ31)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:216,229 hit

バレンタインページ31

「ハッピーバレンタイン！」

帰ったら待ち構えてたAに迎えられた。

「これ、お土産。」

「えーこれファンにもらったチョコ？」

両手いっぱいに抱えた紙袋の中に入っていたのはチョコレート。

「これはスタッフとか業界人とかからもらった義理チョコ。ファンからもらったのは事務所に大量にある。」

「じゃあ、私が送ったのも事務所か。」

多分何万個かの中の1個にすぎないだろうけど、一応毎年送ってる。

「え、送ったの？」

「毎年送ってるから。」

「あ、でもチョコじゃない。」

チョコだと処理するのが困るかなと思ったから毎年贈るものは何か有効活用するものと決めてる。

「なに送ったの？」

「毎年一緒。」

きっと知ったら驚く。

「ん？」

「あー、ユノが知ったらきっと驚く。」

「なんで？」

「実際に使ってるから。」

気まずくて下唇を噛んだ。

「ほう、それはちょっと聞き捨てならないな。」

「ま、いいじゃん。お腹空いた？」

「空いた！」

「じゃ、ご飯食べよ。」

手を引かれてリビングに入って行ったら準備されてたのはチーズフォンデュ。
野菜とパン、それにベーコンが準備されていた。

「うわ、うまそ！」

「でしょ？」

チョコレートだとバレンタインそのものになりそうだったから、違うものにしようと考えた末に出した答えがこれだった。

「うーん、そのハート柄のエプロンが良いよね。」

笑ったが、Aの送っているプレゼントが物凄く気になった。