結婚恋愛６ (ページ4)

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お願いページ4

しばらくしたら、Aが目をあけた。

「何をお願いしたの？」

「内緒～。」

「なんだよ～教えてくれたっていいじゃん。」

「あー絵馬書こうよ。」

見事にはぐらかされた感じだ。

「絵馬ください。」

社務所で絵馬を一枚買ってマジックを借りた。

―夫婦ともども元気で過ごせますように。

それだけ書いてぶら下げようとするから、その手をユノが止めた。

「ちょっと、それだけ？」

「えーダメ？」

Aから絵馬を取り上げて、マジックを手に取った。

―あかちゃんがきますように

「赤ちゃんは来るんじゃなくて授かるでしょ。」

笑いながらヘタクソなひらがなを見つめた。

「いいんだよ！」

「はい、はい。」

―夫・妻より

それだけ書き足して絵馬をぶら下げた。

でも、本当に赤ちゃんが我が家に授かるのは当分先だろうなと思いながらおみくじを引いて、ユノは末吉、Aは中吉。

「俺、大丈夫かな？」

「大丈夫。大吉よりいいんだよ。
　それと凶以外は結ばなくていいの。お財布にでも入れて置いたら？」

「あー、うん。」

ユノの分のおみくじと自分の分を畳んで財布に入れた。

「はい。」

ユノから渡された小さい袋の中身を取り出した。

ー学業成就

「ありがとう。」

「俺のはこれ。」

ー安産祈願

「ねーまだ、妊娠してないんだけど。」

「あれ？赤ちゃんが無事生まれるようにって言ったらこれ渡されたんだけど。」

そう言われたら誰だって安産祈願を渡すに決まってる。

「それなら子宝祈願だろうね。」

やっぱりユノらしくて笑ってしまった。

「それに、それはユノが持っててもね。」