結婚恋愛６ (ページ18)

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減らず口ページ18

「でも、車にしても、リングにしてもお金使いすぎじゃない？
　これから式もあるわけだし。」

学生時代を再度経験しているだけにお金の大切さがわかっている。
だから無駄な出費はるべく抑えたいところだ。

「そういうことね。
　ま、心配しなくていいし。
　一生ものを出し惜しみしたら男が廃るだろ？
　そんな男の奥さんになりたいと思う？
　少なくとも俺は思わないけどな。」

ユノらしくてちょっと吹き出してしまった。

「じゃあ、お言葉に甘えて一生大事にできるものを選んじゃおう。」

「そうそう、Aはそれでいい。」

テーブルに頬杖をついて左手でAの髪をクシャクシャっとした。

「やだ、乱れるでしょ！」

ユノの左手から逃げて体を反らした。
そんなAを愛おしく思いながらユノは目を細めた。

「で、奥さん、俺のこのクロスもここのだし、奥さんのブレスレットもここの。
　だとしたら、ここ以外のジュエラー選ぶわけないだろ？」

「ふふふ、ロマンチストですね～旦那さん。」

笑いながら出されたシャンパンを飲み始めた。

「奥さんもね～。」

「そんなことないもーん。」

「よく言うよ。」

頬を軽くつねった。

「ひらひっれば！」

変な顔におかしくて笑ってしまった。

「ちょっと酷すぎ。
エンゲージって言うか、プロポーズ記念リング選びに来てるのに、なんでこうなるかな～。」

頬を膨らめたAがチョコレートをつまんだ。
そのつまんだチョコレートをユノの唇がすかさず迎えに行って口に含んだ。

「うわ、うま！」

「あ、ユノ味覚あるんだ？」

抓られたからムカついて減らず口を叩いてやった。