結婚恋愛６ (ページ2)

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年越しページ2

「あけましておめでとうございます。」

2人でラグに正座をして向かい合って深々と頭を下げた。

「どうする？おせち食べる？」

結局、昼から寝てしまって起きたのが２０時過ぎ。

「うーん、食べとく？眠くないだろ？」

「うん、全然眠くない。」

「だよな～。」

「じゃ、食べて２時くらいから散歩に行く？」

エプロンをつけてキッチンに立った。

「お雑煮は帰ってきてからでいい？」

「あーちょっと食べたい。」

「さっきおそば食べたじゃん。」

笑いながらも澄まし汁に材料を入れて餅をトースターに入れた。

「お餅２個でいい？」

「うん、そのくらいかな。」

今年は黒豆と煮物以外は手抜き。
ちょっと奮発してローストビーフとテリーヌを買ったけど、出来合いのもの。
せめて栗きんとんくらいは作りたかったけど、当然時間は無くて買ってきた重箱に詰めていった。

「お、おいしそうじゃん。」

「煮物と黒豆以外は買ってきたのだけど。」

「ローストビーフも？」

一切れ摘まんで口に含んだ。

「あ、ちょっと！」

「いつもと味が違う。」

ユノが眉間に皺を寄せた。

「それ、買ったのだから。」

「俺はAの作ったローストビーフの方が好きだな。」

「あらー、ユノから味のこと言われても信用無いわー。」

「折角褒めてるのに。」

頬を膨らませて今度は、黒豆をつまもうとした。

「ちょっと、待てないの？」

「だって、おいしそうだし。」

「もう、わかった。じゃあ、座って。」

仕方なく、盛り付けた重箱をテーブルに並べて「寿」と書かれた割り箸を箸置きの上に置いた。

「ねえ、今度ローストビーフ作って。」

「わかった。」

少し汁を注いで餅を入れて具材と一緒に汁を注いだ

「俺は、Aのローストビーフの方が好き。」

「ありがとう。」

自分の分とユノの分の雑煮を持ってダイニングテーブルに移動した。

「いただきまーす。」

ユノは夜中でも大分元気だ。
箸の使い方も手慣れたもので黒豆を上手に持ち上げた。

「んー美味しいね～。」

満面の笑みのユノを見るのが好きだ。

「あー人参が花だ！」

梅型に切った人参がユノには新鮮に映ったようだった。