すれ違い ページ27
「だって、Aが欲しいんだもん。」
Aに手を伸ばしたら払いのけられた。
「ユノ、先月からそればっかり！ここ最近なんて毎日だよ！？」
Aが強く自分の手を握っていた。目から涙が溢れ出して怒りをあらわにしていた。
「そんな、怒るなよ。」
なだめるように極めて穏やかに話しかけた。
「だって、そればっかりじゃん…たまには映画見たりとかしたいもん。」
「ツリーだって二人で飾り付けたし、パズルだってしただろ？」
「だけど、だけど…いつだって必ず夜はするじゃん。」
Aの怒りは一向に静まりそうもない。
「だから、それは夫婦だったら当然のことだろ？」
「でも、私たち形だけの夫婦みたいなものじゃん！
好きだけど、好きなんだけど、上手く言えないけど、世間一般の夫婦と違う形で結婚したし…。」
パジャマの袖であふれる涙をぬぐったAがとても悲しそうだった。
「それは…」
「今日は一緒に居たくない…出てって！」
「ちょっと！」
「早く出て行って！」
玄関の方を指さして、涙でぐちゃぐちゃになった顔を見られたくなくて袖で隠した。
「わかったよ…今日は宿舎に泊るよ…。
その代り、ゆっくり休んで。」
仕方なくノロノロと立ちあがって、バックパックを背負って玄関を出て行った。
ドアの閉まる音を聞いたらもっと涙があふれてきた。
寂しくて、悲しくて、いつでも不安で。
今日は自分の気持ちのコントロールが付かなかった。
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maimai(プロフ) - wakaさん» いつもありがとうございます！コンスタントに更新できないかもしれませんが、気長に楽しんでください(^▽^)/ (2017年1月31日 22時) (
レス) id: 89c5e1ec04 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - 新章おめでとう！！いつも楽しみにしてるから、これからもよろしくお願いします(^o^) (2017年1月31日 2時) (レス) id: 2c21ad0cad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：maimai
| 作成日時：2017年1月31日 0時
